進行役のダドリー・ムーアがマイケル・テイルソン・トーマス指揮ロンドン交響楽団とともに、世界的ソリストを迎え、協奏曲を仕上げていく番組。リハーサル、インタビュー等で交わされる、三者の遣り取りが興味深い。
これまで、シリーズ6本がLD及びDVDで発売されている。
1.バルトーク ヴァイオリン協奏曲第2番 竹澤恭子
2.コープランド クラリネット協奏曲 ストルツマン
3.モーツアルト フルートとハープのための協奏曲 ゴールウェイ
4.ベートーヴェン ピアノ協奏曲第1番 ラローチャ (51分)
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5.ラフマニノフ ピアノ協奏曲第2番 ダグラス
6.サン=サーンス チェロ協奏曲第1番 イッサーリス
ダドリー・ムーア(Dudley Moore1935〜2002)イギリス/エセックス州生 作曲家、ピアニスト、俳優。
先天性の足首関節の異常により内反足で幼い頃はいじめに会い音楽に没頭。6歳で聖歌隊に入り、その後ピアノやヴァイオリンを勉強し、12歳の時には管弦楽の作曲をするなど音楽の才能を発揮。音楽学校を経てカレッジに進み、作曲と音楽の学位を取得。その後はピアニストとしてオーケストラに加わり全米を巡業し、帰国後はロイヤル・コートシアターの常任作曲家となった。60年にピーター・クックと知り合い、いくつものレヴューを手掛けてトニー賞を受賞。
映画の方でも67年の「悪いことしましヨ!」などで活躍し始めた。77年にクックとコンビを解消し、アメリカを拠点に「ファール・プレイ」、「テン」とヒットにも恵まれ「ミスター・アーサー」ではアカデミー主演賞候補にもなった。その後はオーケストラの指揮者として活躍していたが99年、痴呆症の一種である進行性核上性麻痔を患っていることを公表。闘病を続けていたが02年、肺炎が原因で死亡した。結婚は4回したが皆破局に終わっている。
アリシア・デ・ラローチャ(Aricia de Larrocha,1923〜)スペイン・ピアノ界の長老で、20世紀の偉大なピアニストのひとり。
先年、演奏活動から引退したが、幼少期から約70年にわたって長いキャリアを誇っている。バルセロナに生まれ、地元でグラナドスの愛弟子であるフランク・マーシャルに師事。5歳で初舞台を踏んでから、世界各地で演奏活動や録音活動に活躍した。アルベニスやグラナドス、ファリヤ、モンポウ、モンサルバーチェといった、19世紀から20世紀のスペインのピアノ曲の専門家として一般的には有名だが、美しく照り輝く音色と正確な演奏技巧、音楽の自然な呼吸と安定感ある曲の運びによって、モーツアルトやショパン、シューベルト、シューマン、ラフマニノフにも優れた解釈を示した。独奏曲だけでなく、モーツアルトのピアノ協奏曲を得意として録音もしており、カーネギー・ホールでの引退コンサートでも、室内楽版を演奏した。
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ジョルジュ・ドン(JorgeDonn,1947〜1992)アルゼンチン生まれのバレエ・ダンサー。 ブエノスアイレスのロシア移民の家庭に生まれ、幼時からバレエをはじめる。長じてヨーロッパに渡り、1963年に、モーリス・ベジャールの20世紀バルエ団に入団、ほどなくして主役を踊るダンサーとなった。1976年からは20世紀バレエ団の芸術監督の地位につき、さらに1988年自身が主催するヨーロッパ・バレエ団を結成するが、エイズに冒され、1992年に死去した。
『火の鳥』『ディオニソス』『ニジンスキー・神の道化』など数々の作品で評価を得たが、彼の代表作はなんといってもモーリス・ベジャール振り付けの『ボレロ』である。1981年にはクロード・ルルーシュ監督の『愛と哀しみのボレロ』に出演、一躍、世界でもっとも有名な男性バレエダンサーのひとりとなった。
演奏:ジャン・マルティノン指揮 フランス国立放送管弦楽団 15分
以 上