スカルラッティ  ソナタ集

2007/12/22 AAFC例会資料

担当 : 佐藤 久男


D.スカルラッティ(1685〜1757)はA.スカルラッティの子供で歌劇、シンフォニア、教会音楽、歌曲など幅広い作品ありますが、全555曲にのぼるチェンバロ・ソナタが有名です。ポルトガルのバルバラ王女に音楽を教えていましたが1929年、彼女がスペイン王妃となったのに伴いマドリードに移り、終生この地で過ごしました。
これらのソナタは彼女のために作曲されたもので、鍵盤楽器の新しい技巧の開発、ロココ趣味のの発展などに極めて重要な位置を占めています。
僅か2〜3分程度の短い曲ですが、万華鏡のような見事な構成で聴いていて飽きません。

今日はスコット・ロスによるスカルラッティ大全集(CD34枚組、555曲収録)から聴いていただきます。フランス国営放送がフランスのERATE社と共同で作成したものです。

1984年6月〜1985年9月、パリ近郊のダッサス城礼拝堂とフランス放送スタジオにおけるデジタル録音。若くしてエイズで亡くなってしまった天才チェンバリスト、スコット・ロスの代表作です。 

ウィリアム・ダウド、アンソニー・シディ、ウィラ−ド・マーティンによる複数のチェンバロを使い分け、1作ごとに徹底して考え抜いてアプローチをおこなった内容は驚くばかりです。スコット・ロスのこの全集が唯一の全集でしたが20年経ってヤン・ベルダーの全集(36枚組)が最近完成し2種類が聴けるようになりました。

スカルラッティはホロビッツ、ハスキルなど著名なピアニストが好んで弾きCDなども出ています。

今日は私が好きな曲をお掛けしようと思いましたが、選曲が大変なので作品番号・カークパトリック1番から時間まで約20曲程度を聴いていただきます。

以 上