バーンスタイン

 と

「ウエスト・サイド・ストーリー」

AAFC例会資料
2008/08/23
担当 : 高橋 敏郎

 

カラヤンとともに20世紀を代表する指揮者バーンスタインは、同時に終生音楽の普及・向上に情熱を燃やした啓蒙的教育者であり、モーツァルトや現代音楽を得意にしたモダン感覚あふれる第一級のピアニストであり、この処とくに注目されている交響曲や宗教音楽などシリアスな20世紀音楽の作曲家であり、そして「踊る大ニューヨーク」「ワンダフル・タウン」「キャンディード」など現役時代から世界的に知られた最も斬新かつ卓越したミュージカルの作曲家でもあった。
中でもミュージカル「ウェスト・サイド・ストーリー」はそれらの白眉であろう。

このミュージカルは、1957年9月、ニューヨークのウィンター・ガーデン劇場で開幕。直後732回の超ロングランを記録。その後10週間 地方に出て、再びニューヨークに戻り更に250回の長期公演を行った。その後、日本を含め世界中でも数えきれないほど公演されているが、1961年には映画化され、これまた世界中で空前の大ヒットとなった。

今回のLD映像「THE MAKING OF THE RECORDING」は、1984年9月、バーンスタイン指揮で録音されたオペラ・ヴァージョン「ウェスト・サイド・ストーリー」のリハーサル風景である。(時間の都合で後半のみ、ほぼ44分)
出演者は、キリ・テ・カナワ、ホセ・カレーラス、タティアーナ・トロヤノス、カート・オールマン、マリリン・ホーンなど。オーケストラや合唱構成員は、スタジオ・ミュージシャンから成るが、非常に優秀。
このオペラ・ヴァージョンも、2年間で100万セットを突破する世界的ベストセラーとなった。
またこのリハーサルを収録した当映像作品自体が、最高のドキュメンター映画に与えられる「イギリス・フラハティ・アカデミー賞」や「イタリア賞」などの栄誉に輝いた。

バーンスタインの個性がにじみ出た映像という点でもたいへん興味深い映像であろう。

以 上