聞き慣れない言葉が出てきましたが、「イーサーン」とはタイ語で「イサーン」とも発音される
ことも
ありますが、タイ王国の東北部の地域一帯を指す地方名でメコン川を挟んでラオスと隣
あった地域のことです。文化的にはタイ中央部とは違って「モーラム」と呼ばれる独特の歌謡曲
を持つ他、パサパサのタイ米とはちがって「カオニャオ」と呼ばれるモチ米を主食としています。
今日は2002年から2004年までJICAのシニアボランティアとしてラオスに2年間滞在した頃に
集めたA/V関連資料の中から、イーサーン地方を起源に栄えたモーラム音楽の流れを汲む
ラオスの音楽と古典楽器を判る範囲で紹介したいと思います。
モーラム参考→ http://khaen-muri.blogspot.com/2007/03/blog-post_29.html
最初は地理ですが、首都バンコクのあるタイはインドシナ半島にあり、ラオスはメコン川を
挟んでその東側に位置する東南アジアでは唯一の内陸国です。フランスに統治され、ベトナム
戦争の影響下、1975年に人民民主共和国としてやっと独立しましたが、この地域では最も貧乏
で援助漬けの国です。
最初に観て聴いて戴くのは首都ビエンチャンの風物と「モーラム」に根ざすと思われる
「ランボン」と云う踊りと音楽です。画面に現れる楽器と衣装、未舗装でどろんこの地面に注目
して下さい。
このビデオは2001年に収録されたものが「ビデオCD」として滞在当時10,000kip(¥100)で街で
売られていたものを調達しました。今日はその録画を他の資料と一緒にDVDに焼き直して紹介
します。
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ラオス |
首都ビエンチャン |
ケーン |
キム |
Khim Solo CD |
楽器面ではまず主旋律を奏でる「ケーン」でしょうか・・・フリーリード(自由簧)気鳴楽器
です。
16本の竹管、空気室、銀又は銅かその合金を叩き延ばしたリード、キースゥットから出来て
ます。
音色は笙の音色で聴いていて気持ちが良くなります。吹いたり吸ったりでの演奏は
ハーモニカみたい。
指で竹管にある穴を押さえることで音を出し、和音を演奏することができます。
参考→ http://muri.tri6.net/thai/khaen/
次はキムでしょうか。
タイまたはカンボジアに伝わる打弦楽器の一種。中国から入った楽器で、揚琴に似てますが
小さく、 柔らかな音が出ます。演奏者は竹製のバチを両手で持ち、それを使って弦を叩き
音を出します。
演奏参考→ http://videocast.yahoo.co.jp/video/detail/?vid=288230376151936346
楽器参考→ http://www.gokuraku.asia/gallery/2008/09/post-9449.html
キムは静かに聴く楽器の様ですが、SoloのCDは2002-4年頃は殆ど無く、友人の芸術家が
制作したものが入手出来ましたのでその演奏を紹介致します。
楽器は他にもガチャッピという三味線のような楽器、ソーという胡弓、コーンという太鼓、
スインやサープというシンバル、マイ・ゴープケープという拍子木と洗濯板を合わせたような
楽器等があります。
以 上