ヴェニスの舟歌

AAFC例会資料
2009/12/12
担当 : 稲垣 慈見

Jacques Offenbach

1. Les Contes d Hoffmann? ACTE3      6/8           3’50 ”

Andre Cluytens
エリザベート・シュワルツコプフ  ジュリエッタ ソプラノ
ジャニータ・コラール        第2の声   メゾ・ソプラノ

舟歌 ヴェネツィアのゴンドラ漕ぎの舟歌、またはそれを模して書かれた器楽・声楽作品。バルカロールは6/8拍子、12/8拍子で、波と舟の揺れを表わす単調な伴奏型が特徴。
gondlier song[英], Gondellied・Barkarole[独], barcarolle[仏], barcaruola・barcarola[伊]

Peter Ilyich Tchaikovsky
2.   四季 op.37a六月 舟歌          4/4
       イーゴリ・ジューコフ                       3’50 ”

Felix Mendelssohn-Bartholdy  Lieder ohne Worte
3.   No. 6ト短調  op.19-6          6/8            2’30 ”
    No.12 嬰へ短調 op.30-6         6/8            3’30 ”
    No.29 イ短調   op.62-5        6/8            2’45 ”
      Walter Gieseking

Gabriel Faure     Le 13 Barcarolles
    No. 1 イ短調  op.26           6/8           4’27 ”
    No. 6 変ホ長調 op.70          6/8            3’20 ”
    No. 7 ニ短調  op.90           6/4           2’56 ”

4.   No. 9イ短調  op.101           9/8           3’55”
    No.10イ短調  op.104-2         6/8           2’48”
     No.12変イ長調 op.105 bis        6/8           2’58 ”
      Jean Philippe Collard

Franz List
5.   Venezia & Napoli (Supplement aux Annees de Pelerinage)
     Gondoliera (La Biondina in Gondoletta, Canzone del Cavaliere Peruchini)
      Lazar Berman                           5’57 ”

Frederic Chopin
6.    舟唄 嬰へ長調 op.601         2/8

Jan Stanislaw Ekier                         8’11 ”
7.    変奏曲イ長調《パガニーニの思い出》   6/8

1829年夏に作曲され,遺稿として作品番号なしで,1881年に出版された。クラクフ版の説明によれば,『パガニーニは《ヴェニスの謝肉祭》のテーマによるヴァイオリン(イ長調)とピアノ(変ロ長調)のための変奏曲,作品10を作曲しており,1829年にワルシャワで演奏会をおこなったおりにも,おそらくこの曲を弾いたものと思われる。ショパンはこのときの演奏会を聴いて,この曲から印象をうけた同趣好の《パガニーニの思い出》を作曲したと考えられる』というのである。曲には,とくに変奏曲と銘うたれていないが, 6/8拍子のバルカロールのリズムが一貫して流れ,この伴奏に乗って,はじめ単音で旋律がうたわれ,つぎに3度,それからトリルをふくむフィギュレーション,やがて三連音という風に変化してゆく。

Lidia Crychtolowna              3’32

Paul (Pierre) Agricole Genin
8.    Carnaval de Venise                6/8
       Jean Pierre Rampal                     12’10 ”

Nicolo Paganini
9.    Variazioni su ≪ Il carnevale di Venezia ≫  6/8
       Salvatore Accardo
       The chamber orchestra of Europe            12’02 ”

カ一ニバル キリスト教国では,毎年復活祭(イースター)の40日前から四旬節が始まって,その期間は荒野で苦行したキリストをしのんで精進(おもに獣肉を断つ)や懺悔が行われるので,その前に肉をたべて楽しく遊ぼうというのがカーニバル(謝肉祭)で,たいてい四旬節の直前3日ないし1週間の行事となっている。語原はラテン語のカルネ・ウァーレcarne vale(肉にさよならをする),あるいはカルネム・レウァーレcarnem levare(肉をへらす)とする説がある。起原は,ローマ時代の冬至祭Saturnaliaで,キリスト教の初期にあたって,この新宗教に加入したローマ人を懐柔するために,ローマの祭礼を容認したもので,キリスト教としては異教的な祭である。初期のカ一ニパルは主顕祭(十二日祭,1月6日)から四旬節の始まる前日の懺悔火曜日までつづいた。もともとローマの冬至祭は農神Saturnusの祭(農神祭、収納祭)で,これがカーニバルとクリスマスの両方の起原となり,キリスト教徒によって受け継がれたときは,12月25日から始まって新年の祭と十二日祭とをあわせ含んでいた。それがヨーロッパの南部では,戸外のお祭さわぎを主としたカーニバルとなり,北部では,宗教的な意義をもった家庭的なクリスマスになった。カーニバルの行事としては,起原的には戸外の仮装(または仮面)行列や張り子の偶像(カーニパルの王)がつきものである。イタリア各都市には,懺悔火曜日の夜に各人が小さなろうそくに火を点じて戸外に集まり,自分の火を守りながら,できるだけ多くの他人の火を吹き消す風習が残っており,ドイツのライン地方のカトリック諸都市では,四旬節の前夜に行われた原始的な芝居が,仮面劇と宗教劇に発展している。

以 上    
  
  

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