ガラコンサート出演の歌手たち
レナータ・テバルディ(Renata Ersilia Clotilde Tebaldi, 1922年2月1日 - 2004年12月19日)
イタリアのオペラ歌手(ソプラノ)。1950年代から1960年代にかけてのミラノ・スカラ座の黄金期に活躍し、20世紀後半におけるイタリア・オペラの代表的な歌手とみなされている。
フェルナンド・コレナ(Fernando Corena)
1916年にスイスで生まれたバッソ・ブッフォで、1984年に亡くなるまで、主にオペラ・ブッファの分野で活躍した人。
ビルギット・ニルソン(Birgit Nilsson, 1918年5月17日 - 2005年12月25日)
スウェーデンのソプラノ歌手
戦後最大のワーグナー・ソプラノとしてフラグスタートの後継に擬せられる。 また、ニルソンの強靭な声、率直な人柄は多くのユーモラスな逸話を残した。
お気に入りの役柄は何かと尋ねられて曰く「イゾルデとトゥーランドット。イゾルデは私を有名にしてくれ、トゥーランドットは金持ちにしてくれたわ」
メトロポリタン歌劇場のマネージャー、ルドルフ・ビングは「ニルソンは仕事をし難い歌手ですか」と聞かれ、「とんでもない。彼女は機械みたいなものさ。カネをたっぷり突っ込めば、素晴らしい歌声が出てくる」
一方、ニルソンは納税申告書類に記すべき扶養家族の有無を問われて「たった一人ね。『ルドルフ・ビング』」
名テノール、フランコ・コレッリとの組み合わせでの、メトでの『トゥーランドット』第2、第3幕での高音の競演もまた有名だった。ある夜、ニルソンは第2幕でコレッリより長く高音を保つことに成功、満場の喝采を集め、コレッリは憤慨した。
一説には、コレッリのカラフ王子は続く第3幕フィナーレの二重唱で、ニルソンのトゥーランドット姫に接吻するかわりに、彼女の耳に噛み付いたという。ニルソンは次回の公演を「狂犬病に感染したので」といってキャンセルした。
別バージョンの逸話。その後コレッリは第3幕のアリア「誰も寝てはならぬ」を素晴らしく歌い上げ、聴衆の支持を取り戻した。引き続く二重唱でトゥーランドット姫が「私の栄光の日々は終わった (La mia gloria e finita.) 」と歌い、カラフ王子が「いいや、それは今から始まるのだ (No! Essa incomincia!) 」と応じるべきところ、コレッリは「そう、これでもう終わりだ (Si! Essa finisce!) 」と歌ったという。
ヘルベルト・フォン・カラヤンが指揮ばかりでなく演出も行う『トリスタンとイゾルデ』にニルソンも参加した。 ピアノ・リハーサルにやってきたニルソンの真珠のネックレスが切れ、真珠が四方に散乱してしまい、みんなで協力して拾い集めた。一段落してカラヤンが「君のメトの法外なギャラでしか買えない、素晴らしい真珠なんだろうねぇ」、ニルソン応えて曰く「いいえ、これはカラヤンさんに横取りされるので雀の涙ほどでしかない、このウィーンのギャラでも買える模造品よ」
そのカラヤン演出の舞台リハーサル。照明を落とし暗闇のような舞台だったので、ニルソンはヘッドランプ付きのヘルメットをかぶって登場した。
マリオ・デル=モナコ(Mario Del Monaco、1915年7月27日フィレンツェ - 1982年10月16日)
イタリアの名テノール歌手(テノーレ・ドラマティコ)。
日本には1959年のNHK主催の「第2回イタリアオペラ公演」で初来日し『オテロ』(オテロ)、『カルメン』(ドン・ホセ)に出演。『戦後芸能史物語 』(朝日選書)は日本の大衆が受けたカルチャーショックの大きさをそのまま伝えている。現在まで全てのジャンルのあらゆるアーティストの来日公演でこの衝撃を超えるものはないとする評価もある。
テレサ・ベルガンサ(Teresa Berganza、1936年3月16日 - )スペインの著名なメゾソプラノ歌手。
ジョーン・サザーランド(Joan Sutherland, 1926年11月7日 - )オーストラリアのソプラノ歌手
ユッシ・ビョルリング(Jussi Bjorling, 1911年2月5日 - 1960年9月9日)
スウェーデン出身のテノール歌手。独特の品格、清澄な透明感、また輝かしさもそなえた美声で広く知られた。
レオンタイン・プライス(Leontyne Price、1927年2月10日−) ミシシッピー州生まれのソプラノ歌手。
アイーダで大スターへの道を歩み始め、最後の公演も《アイーダ》。彼女は黒人なので視覚的に弱点があって、なかなかイメージに合うヒロインというのはなかったのだが、アイーダは黒人なので真の“当たり役”となったという。カラヤン、VPOとの《カルメン》を極め付きという人も多い。
ジュリエッタ・シミオナート(Giulietta Simionato, 1910年5月12日 - )
イタリア出身のオペラ歌手(メゾソプラノ)で、1930年代中頃から1966年の引退まで活躍した。
エットーレ・バスティアニーニ(Ettore Bastianini, 1922年9月24日 - 1967年1月25日)
イタリアのバリトン歌手。特にヴェルディのオペラで優れた歌唱を残した。
リューバ・ウェリッチ( Ljuba Welitsch,1913〜1996)ウィーン、メトで活躍したブルガリア生まれのソプラノ歌手。