HIGHLIGHTS FROM THE NEW YEAR'S CONCERTS

AAFC例会資料
2010/01/09
担当 : 高橋 敏郎

  今回はちょっと月並みなプログラムですが、毎年 元旦にウィーンの楽友協会ホールで行われてきたウィーン・フィルによる過去のNEW YEAR'S CONCERTの中から何人かの指揮者によるコンサート
の模様を映像でお楽しみいただきます。
作曲は何れもヨハン・シュトラウス2世(正式にはヨハン・シュトラウスJr。)による作品。
(順番は以下の通りとします)

1.  喜歌劇「こうもり」序曲    カルロス・クライバー (1989)           8:06
2. ワルツ「春の声」        マリス・ヤンソンス (2006)             6:33
3. ポルカ「エリーゼ・ポルカ」   小澤征爾 (2002)                  4:18
4. ポルカ「トリッチ・トラッチ・ポルカ」  カルロス・クライバー (1992)       2:41
5. ワルツ「皇帝円舞曲」    ウィリー・ボスコフスキー (1975)          10:42
6. ワルツ「加速度」       リカルド・ムーティ (2004)              8:51
7. ポルカ「雷鳴と電光」     カルロス・クライバー (1992)            3:09
8. ワルツ「ウィーン気質」    ズービン・メータ? (1990)              9:32
9. ラデツキー行進曲      カルロス・クライバー (1989)            3:09

A. ウィンナ・ワルツ(バレエではとくにヴェニーズ・ワルツと呼んでいる)は文字通り18世紀ウィーンで流行った4分の3拍子によるダンス曲(ポルカは2拍子)。ヨハン・シュトラウス2世の父ヨハン・シュトラウス1世(1804-49)やヨーゼフ・ランナー(1801-43)によって1820年代に始められ,ウィーン会議によって急速にヨーロッパ中に広まった。
このため父ヨハン・シュトラウスは「ワルツの父」と呼ばれる。彼の3人の息子たち, ヨハン2世(長男)(1825-99)、ヨーゼフ(次男)(1827-70)およびエドワルト(三男)(1835-1916)の時代に全盛期となる。中でも作品の質量ともにヨハン・シュトラウス2世が他の作曲家たちを圧倒し、そのため彼を「ワルツ王」と呼んだ。さらに彼はワルツのオペラ版みたいな喜歌劇(ウィンナ・オペレッタ)の分野でも活躍する。
ヨハン2世以降 この2つの分野を引き継いだのがフランツ・レハールなどであり、ブームは20世紀に入っても続いた。

B. ウィーン・フィルによるNEW YEAR'S CONCERTは、同フィル創立100周年を記念しクレメンス・クラウスによって1942年に開始され以来毎年行われて現在に至る。(NHK含め91年以降ライブ放映.現在では全世界72カ国で受信可能)
上記 選曲や指揮者の選択ではかなり発表者の好みが反映されてしまいましたがご容赦下さい。

今回 時間の都合で取り上げられませんでしたが、お好きな方にはカラヤン(1987)、バレンボイム(2009)なども面白いかもしれません。

以 上

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