使用機器・・・ブリ・アンプ=アキュフェーズC280V LP=マイクロ5000+FR64S+FR7f
CDコピー=テアックRW-D280
〈 ポルトガル・リスボン下町の演(怨)歌 ファド 〉
大地が果て海の始まるところ、リスボンの下町で生まれたファド。広大な植民地を持っていた15~16世紀の大航海時代の栄華を想い、リスボンの壮大な落日に現在の境遇を重ね合わせ嘆く痛切な想いのサウダージ(ポルトガル的な哀愁)がファドの魂。
伴奏は、ギターラ(円形胴のポルトガル・ギター)、ヴィオーラ(普通のギター)、ヴィオロン(低音部の大型のギター)の三人。
アマリア・ロドリゲス(1920~ ?)
1.パルコ ネグロ(暗いはしけ)・・・・・4:00
出演したフランス映画“過去をもつ愛情(1954)”で、アマリアが“海に出たまま帰らない恋人、
その帰りを待ち、その死を信じられない女が見たのは、波の上で踊る黒いはしけの幻”と
歌い爆発的な人気を得た曲。1956年のオランピア劇場のリサイタルで、アマリアはパリを
一夜にして征服したと絶賛されたライヴから。 東芝EMI EOS-70091
2.コンケ・ヴォス(どんな声で)どんな声で私の悲しいファドを嘆こうか・・・・・・・・・3:17
3.ガイヴォータ(かもめ)かもめが、私の絵の中にリスボンの空を運んできてくれたなら‥・4:30
1970年大阪万博の初来日時は最悪の状態で、評論家から50歳の彼女はもう過去の人と酷評
されたその年に、ファド最高の作曲家アライン・オウルマンの作品ばかり12曲を集めたこの
名盤が生まれた。
1970年録音東芝EMI EOS-80463
〈 スペインのフラメンコ 〉
ジプシーの女王 カルメン・アマーヤ(1913~1963)とその仲間 ギター伴奏サビーカス
カルメン・アマーヤの名はバイラオーラ(女性フラメンコ・ダンサー)の代名詞であり、フラメンコの
歴史が生んだ最も天才的な芸術家の一人であったが、持病の腎臓病が悪化50歳の若さで
世を去ってしまった。
4.コロンビアーナ・フラメンカ・・・9:20 キズ有り御容赦
彼女がコロンビアを訪れたた際、同国の民謡が気に入り後出のサビーカスと共にこの曲を
纏め上げたバイレ・フラメンコの名作。 サビーカスの名伴奏で、自由奔放に唄い踊る
カルメン・アマーヤの野性味あふれた歌声と激しい踊りが聴きどころ。
1950年代録音 日 デッカ JDL-6084
フラメンコ・ギターの神様 ラモン・モントーヤ(1880~1949)
このギタリスト1ま創造者であり、その演奏は創造者だけに許された発想の自由に満ち、
そのフィーリングは、今のトリッキーな技巧を誇示しているギタリスト達が誰も真似出来ない
オリジナリティを持っていたが故に、神と呼ばれていた。
5.ソレアー ・・・・・・3:45
6.シギリージャ ・・・3:50
7.タランタ ・・・・・・・3:47 1936年録音 日 コロンビア XM-3 0-AM
至高のマエストロ サピーカス(本名 アグスティン・カステリョン 1912~1990)
幼時から神童の誉れが高く、20歳前に指折りの技巧でフラメンコ界の新星と評判になった。
1936年スペイン内戦を避けメキシコに移住、1957年以降ニューヨークに本拠を置き、その群を
抜いた技巧と、三味線に例えれば太棹の豊麗な音色と、天来の音楽性で至高のマエストロと
呼ばれて尊崇の的であったが、故国に帰ることなくニューヨークで世を去った。享年78
8.アラビアの夜明け・・・・・・3:20 キズ有り御容赦 1950年代録音 日 デッカ JDL-6084
9.レクオーナのマラゲニャ・・・3:00 1940年代録音米エレクトローラ EKL-121
10.ソレア・ポル・ブレリアス(ヘレスのこだま)・・・4:10 1959年録音 イスパヴォックス IVX-4816
カルロス・モントーヤ ラモン・モントーヤの甥
彼もまた若い頃、カルメン・アマーヤの伴奏を務めていたとか。当時、日本で一番人気があった
フラメンコ・ギタリスト。
このサエタは、彼がもっとも得意としていた曲で、1964年来日時の全公演でも欠かさず
取り上げていた。
11. サエタ(聖週間の聖母マリアの行列)・・・3:45 録音時期不詳 日 フィリップス FL-3085
以 上