「シベリウス作品を聴く」

AAFC例会資料

2013/02/24

担当 : 白澤 幸雄

  

  ジャン・シベリウス(1865~1957)は、ヴァィオリン独奏者になることを夢見た作曲家である。5歳の時に
ピアノを習い始めたが練習曲を弾くより即興演奏の方が好きな子供であった。ヴァィオリンを正式に学び始めるのは、14歳の時で神童としては、かなり遅い方だったと言える。
楽器を変えることによりシベリウスはますますヴァィオリンに打ち込んだ。しかし、舞台での上がり症と肩の怪我によって演奏家の望みは断たれ作曲活動への道を進むこととなった。
主に小品を中心とした、ヴァィオリンとピアノのための一連の作品を書いたのである。
その後、あるシベリウス崇拝者からヴァィオリン曲を書いたらと進言されたが、その時点では無視し、進言2年後にシベリウス自身の内面から出てくる必要にかられてヴァィオリン協奏曲に取り組んだ。

○ 紹介曲

Ⅰ.「ヴァィオリン協奏曲ニ長調op.47」
  1904年の初演奏は、酷評され厳しい審判を受けた。改訂は1905年にリヒャルト・シュトラウスによって演奏され、今度は批評家から、「北欧の冬の風景を描く画家が、白に白を重ねた独自の色合い」、「偉大にして高貴である」等々と評判は上々であった。
第1楽章の開始が独特の魅力を放つ。薄もやに揺れる木々の間から一筋の光が射すように、オーケストラの弦楽器のなかから、独奏のヴァィオリンが弱音で静かに、情熱を内に秘めながら現れる。
この研ぎ澄まされた音楽をどのように表現するかは、演奏の重要なポイントである。雄大な第2章、リズミカルな舞曲となる終楽章では白熱した技巧が冴える。
(1)第1楽章:ヤッシャ・ハイフェッツ(ヴァイオリン)
       ヘンドル指揮/シカゴシンホニーオーケストラ
      1959年録音/RCA(16:27)
(2)第2楽章:ダヴィト・オイストラフ(ヴァイオリン)
      ユージン・オーマンディ指揮/フィラデルフィア管弦楽団
      1959年録音/ソニー(8:23)
(3)第3楽章:五嶋みどり(ヴァイオリン)
      ズービン・メーター指揮/イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団
      1993年録音/ソニーミュージック(7:37)

Ⅱ. 交響詩「フィンランディア」作品26(オーケストラ版)
1900年に、愛国運動劇「いにしえから情景」のなかの劇音楽として書かれた。のちに交響詩として発表され、
現在ではフィンランドの準国歌のような存在となっている。

ユージン・オーマンディ指揮/フィラデルフィア管弦楽団
1968年録音/ソニーミュージック(8:30)

 以 上