ピアニスト クララ・ハスキル

(Clara.Haskil)

AAFC例会資料

2013/05/29

担当 : 池田 充宏

■ 略 歴

・1895年ルーマニアの首都ブカレストでユダヤ系の家庭に生まれる。幼少時父親が死去した
 ため、 ウィーンの親戚に引き取られ移住、R・ローベルト(G・セル、R・ゼルキンの師でも
 ある)に8歳から 師事した。10歳で公開演奏会を開く。
・1906年11歳でパリ音楽院に入学、A・コルトー、G・フォーレに師事し15歳で卒業し、演奏活動
 を始めた。また、作曲家のF・ブゾーニに才能を認められ彼の下でさらに研鑽を積んだ。
 (ハスキルはヴァイオリンも巧みであった。)
・パリを拠点として、ソリストとして活動すると共にE・A・イザイ、G・エネスコ、P・カザルス
 等錚々たる大家にデュオの相手として度々指名され共演した
・生来の病弱であったが、1940年脳腫瘍の手術のため活動を中断、1942年にナチスの迫害を
 逃れスイスに脱出した。
・大戦終了後、演奏を再開した。1953 年カザルス主催のプラド音楽祭に於いてベルギーの
 ヴァイオ リニストA・グリュミオーと共演、終生名デュオとして人気を博した。
・1960年12 月6日ベルギーの首都ブリュセル駅の階段で転倒し翌日65歳の生涯を終えた。
 脊椎の病、脳腫瘍、心臓病など一生を通じて難病に苦しめられたが、共演者(D・リパッティ、
 グルミオー、I・マルケヴィッチ、F・フリッチャイ等)の友情に恵まれ、音楽の化身のような
 人生を健気に生きた一生であった。

■ プログラム

1.W・A・モーツァルト(1756~1791)    
  ・ピアノ協奏曲第24番K491から第2楽章   (7分2秒 1960年録音 Ph)
     (指揮)マルケヴィッチ ラムルーO    
  ・ヴァイオリンとピアノの為のソナタK378から第1楽章   (5分55秒 1958年録音Ph)
      (V) グリュミオー    
  ・ピアノ協奏曲第9番K271から第1楽章   (9分40 秒 1953年録音M&A)
    (指揮)カザルス プラド音楽祭O    
2.  L・V・ベートーヴェン(1770~1827)    
  ・ピアノソナタ第18番OP31-3 第1、第2楽章   (9分52秒 1957年録音 ザルツブルグ
 音楽祭ライヴ)
3.  F・ショパン (1810~1849)    
  ・ピアノ協奏曲第2番OP21第2楽章   (8分48秒 1960年録音 Ph)
    (指揮)マルケヴィッチ  ラムルーO    

4. R・シューマン (1810~1856)

   
  ・子供の情景 OP15から    
   第1曲 見知らぬ国々と人々、第2曲 珍しいお話、第7曲 トロイメライ、
   第8曲 炉端にて   (6分1秒 1955年録音 Ph)
5.モーツァルト    
  ・ピアノ協奏曲第27番K595(全曲)   (29分19秒 1957年録音 DG)
    (指揮) フリッチャイ バイエルン州立O    

                                     以  上