昨年、11月12日に私の好きなイギリスの現代作曲家 サー・ジョン・タヴナーが亡くなりました。
メシアンやシュトックハウゼンと並ぶ神秘主義の作曲家と言われますが、明らかな宗教的背景のほかにも作曲技法上さまざまな共通点から、タヴナー、グレツキ、ペルトの3人は作風が似ていると感じています。私と同時代を生きた或いは生きている現代作曲家好きな三羽烏です。今回、前半は彼の死を悼んで幾つかの曲を紹介します。
後半はグレツキの3曲です。時間の関係でペルトについては別の機会に纏めてご紹介したいと思っております。
○ジョン・タヴナー(1944~2013)
<曲の紹介>
1. 「アテネのための歌」 6:15
ウインチェスター教会合唱団 EMI 7243 5 8591521
2. 「エルサレムのための悲歌」,より「コズミックラメントⅠ」 4:09
アンハラド・グラフィズ・ジョーンズ(ソプラノ)、ロンドン合唱団:管弦楽団
指揮 ジェレミー・サマリー NAXOS 8.557826
3.「奇跡のヴェール」より「セクション Ⅰ」 7:51
フランス・スプリンゲル(チェロ)
イ・フィアミンギ(オーケストラ オブ フランダース) 指揮 ルドルフ・ウエルテン
4.「Ikon of Eros」より「Movement Ⅱ」 7:41
ジョリア・フリーニザス(ヴァイオリン) ミネソタ・コラール
指揮 ポール・グッドウイン
○ヘンリク・ミコワイ・グレツキ(1933~2010)
<曲の紹介>
1. 弦楽四重奏曲 第2番 より 第2楽章 デチーソ~エネルジーコ(1990) 8:50
クロノス・クワルテット NONSUCH WPCS 16023
2.チェンバロと弦楽のための協奏曲(1980) 9:31
エリザベート・ホイナッカ(チェンバロ) ロンドンシンフォニエッタ
指揮 マーカス・ ステンズ NONSUCH WPCS-5005
3.「広々とした水」 より「広々とした水」(1979) 4:02
リラ室内合唱団 指揮 ルーシー・ディング NONSUCH WPCS-380
グレツキ ペルト タヴナー
*番外:音楽家の言葉
<内田光子:音楽とは> 彼女は当たり前のようにこう語っていました。
「音楽って、悲しいもの、苦しいものでしょ。それを聴いて、あぁ~って胸がやっぱり苦しくなって、感動するでしょ。楽しそうな音楽聴いたって何にも思わないじゃない。これはシューベルトが言ったのよ。『僕はこれまでに楽しい音楽なんて聴いたことがない。』って。」