セロニアス・モンク ”ストレート・ノ-・チェイサー”

AAFC例会資料

2015/09/27

担当 : 高橋 敏郎

 

    (DVD ビデオ) セロニアス・モンク” ストレート・ノ-・チェイサー” (1988)
            (THELONIOUS MONK'S "STRAIGHT NO CHASER")

製作 クリント・イーストウッド
監督 シャーロット・ズウェリン
撮影 マイケル&クリスチャン・ブラックウッド 
出演 セロニアス・モンク・カルテット:モンク(p) チャーリー・ラウズ(ts) ラリー・ゲイルズ(b)
    ベン・ライリー(ds)     

    セロニアス・モンク・オクテット:
     上記にメンバーに フィル・ウッド(as) ジョニー・グリフィン(ts) レイ・コープランド(tp)
     ジミー・クリーブランド(tb) が加わる

    ピアノ・デュオ (トミー・フラナガン & バリー・ハリス)

内容/曲目(CHAPTER)

1. "Evidence" *
2. 初期ビーバップ/"Rhythm-A-Ning" */"On the Bean" (C.ホーキンスと共演)
3. "Round Midnight" *
4. "Well, You Need't" *
5. 立派なプロ/"Bright Mississippi" */"Blue Monk" *
6. 逮捕と躍進/ "Trinkle, Tinkle" *(J.コルトレーンと共演)/"Rhythm-A-Ning" *
7. レコーディング・セッション
8. "Ugly Beauty" * 9. "Ask Me Now" */タイム誌の表紙 
10. セロニアス・モンクJr /"Rhythm-A-Ning" *
11. "Just a Gigolo"
12. 妻ネリー/"Crepuscule with Nellie" *
13. "I Should Care"
14. ロンドン/"We See" * 
15. "Oska T." */ リハーサル 
16. "Evidence" *
17. "Epistrophy" *
18. "Don't Blame Me"
19. "Ruby,My Dear" *
20. インタビュー 
21. "I Mean You" * (C.ホーキンスと共演)
22. 地元に戻る/ "Lulu's Back in Town"
23. 男爵夫人ニカからのプレゼント 
24. "Off Minor" *
25. ニカの回想/"Pannonica" * ・・・・エンド・クレディット

*印は モンク自身の作曲になるもの

 セロニアス・モンク(1917-82)といえば 帽子とあご髭のシルエットがトレードマークの奇人・変人と呼ばれた超個性派のピアニストだったが、紛う事なきモダン・ジャズ・パイオニアの1人であった。ジャズ・マニアで有名な村上春樹流にいえば、モンクには天才マイルズやコルトレーンにもない「謎の男」的魅力があったという。本ビデオは そのモンクの決定版といわれている映像作品。

  実際の収録は1968年ドイツのTV番組のため ブラックウッド兄弟によって67-68にかけて撮影された長尺のフィルムが中心になっているが、この時期はモンクにとって永い不遇な時期の後、メイジャー系CBS専属となって功なり名をとげ(芸術的判断はともかく)束の間に訪れた生活上も安定した生涯最良の時代だった。ほとんどがモンクの作品だが 余裕も感じられ中々楽しい映像である。

  自身ジャズファンとしても著名なハリウッドの大御所クリント・イーストウッド(”硫黄島からの手紙”などの人気監督)の総指揮の下に製作され、大手ワーナー・ブラザーズによって配給。

  然し70年代に入るや 映像でも語られているごとく かなり酷い躁鬱症状に悩まされ ほとんどまともに演奏できるという状態ではなかった。

  その意味でも 最後の貴重な映像。モノクロ(一部カラー)でモノーラル録音、日本語字幕付。
所用時間は 1時間29分。(後半を一部カットの上 上映予定。 どうか悪しからず)

 

 以 上

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