リヒャルト・シュトラウスの絶望と希望

AAFC例会資料

2019/03/10

担当 : 島 剛


 

リヒャルト・シュトラウスは19世紀後半から20世紀前半に活躍したドイツの作曲です。
同時代にはドイツではマーラー、ワーグナー、ブルックナー等の後期ロマン派、及び無調音楽のシェーンベルク、ベルク等の活躍がありました。

隣国フランスではサン・サーンス、ラヴェル、ドビュッシー、フォーレ等の印象派、その後のバレエ音楽の原始主義など全体的には様々な音楽の形態が勃興した時代と言えます。

彼はその時代を代表する作曲家、指揮者であり第一時世界大戦、第二次世界を経験し、時代に錯綜された人生でした。その前半は順風満帆に対し晩年はファシズムとの対峙であり決して容易な人生ではありませんでした。

取り上げる曲はどちらも最晩年に作曲されたもので老境に達したシュトラウスが戦争の惨劇を憂い、悲しみ、苦悩から絶望に感じられる曲です。その後、再度現役に復帰し、気丈に人生の希望を見つけその思いが表現された曲です。

Ⅰ.『メタモルフォーゼン(変容)』(Metamorphosen1945年弦楽合奏
(ヴィオリン10、 ヴィオラ5、チェロ5、コントラブス3)
指揮:ルドルフ・ケンペ
演奏:シュターツカペレドレスデン(独: Sächsische Staatskapelle Dresden

Ⅱ.『4つの最後の歌』Vier Letzte Lieder 1948年
第1曲『春(Frühling)』1948.7.18
第2曲『九月(September)』1948.9.20
第3曲『眠りにつくとき(Beim Schlafengehen)』1948.8.4
第4曲『夕映えの中で(Im Abendrot)』1948.5.6
ソプラノ:ジェシー・ノイマン
指揮:クルト・マズア
演奏:ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団

Ⅲ.付帯資料:シュトラウスの生涯

以上