Paganini Vn. Concerto N. 2 を聞く

AAFC例会資料

2019/10/27

担当 : 稲垣 慈見


 

昔、ブラームスのヴァイオリンソナタ第2番の録音されているテープを買った。そのうち余裕ができたらデッキを買おうと思っているうちに、35 年も経ってしまった。
2010年のはじめ頃、秋葉原の清進商会でやっとAKAI GX-635D (4tr, 2ch, 19cm/s, 30~25,000 Hz±3 dB、1978 発売、定価185,000 円) を手に入れることができた。

2010-11-7 の例会でCharles Munch 指揮The French National Radio Orchestra の演奏でBizet の交響曲第1番ハ長調を聞いて頂いた。
このテーププレーヤーも発売から四十年が経過し、現在は、逆向き再生が故障している。スイッチ不良で修理できないとのこと。片面が終わりになったら、入れ替えをする必要がある。
しかし音質については、電源を入れてから30 分ぐらいすると、小笠原さんのSP のようにとても良い音がする。

我が家の機器の中では、「ヤマハのカートリッジMC-1 のカンチレバーが折れる寸前の音」に次ぐ。
オープンデッキの欠点はrecorded tape が入手できないこと。小生がデッキを取得後は、イデアと富士レコード社だけで売られていた。インターネットでたまに出品されることがあるがとても高価で、最近は探すことも止めた。

本日はやっと手に入れた25 巻ほどのrecorded tape の中からパガニーニのヴァイオリン・コンチェルトNo.2 をお聴きいただきます。

Vn. Concerto N. 2 in Si minore, Op. 7 “La campanella” Paganini, Nicoro (Victor STC-2026)

Salvatore Accardo, Violinista
Orchestra Filarmonica di Roma, diretta da Elio. Boncompagni

Primo moviment: Allegromaestoso ロ短調、12/8~4/4
Second moviment: Adagio ニ長調、2/2
Terzo moviment: Rondo (Andantino allegretto moderato) ロ短調、2/2

Paganini , Niccoro (1782~1840)

『彼の指は、ふつうのひとよりも大きくはなかったが、どの部分もきわめて屈伸性に富んでいたから、指の開く可能性は、とうてい普通のひとの比ではなかった。だから、手の位置を変えずに、左手の指先の関節の弦にふれるところは、直角に横の方に屈折することができた。そして演奏する場合、軽妙で迅速そのものだった。(ユリウス・カップ)』(志鳥栄八郎)

Accardo, Salvatore (1941~ 24 才)
パガニーニ国際コンクール第一位、『やや荒っぽく、駆け出し気味のところもなくはないが、これはありあまるエネルギーゆえ、と見たい。彼の驚異的なテクニックは。まさに天与のものと言ってよかろう。
特に、左指の動きと、たくみな弓づかいは絶妙といってよく、また艶のある音色の美しさも、パガニーニの音楽に最適である。』(志鳥栄八郎)

La campanella (E’tudes d’exécution transcendante d’près Paganini S141 No. 3) Liszt, Franz
(Victor STC-2026)
Jorge Boret, piano Bechstein

以上