やぶにらみオーディオ論 その2
2007年4月1日
佐藤 久男


1,山高きが故に尊からず

高価なものが高級とは誰しもが思う。もし高くて安物なら詐欺となる。

10倍の値段でもせいぜい2倍良くなれば大したもの。指数関数の指数と同じと考えるのが妥当。

金に飽かして超高価な部材を集め贅沢を極めたつもりが精々安物の数倍程度の性能と思えば腹が立たない。

オーデオ店やメーカーの餌食になるのが趣味のマゾヒズムが居ないと経が動かない。貧乏人は中古を買え。

2,小物

小物を馬鹿にするな。

僅かな金額で効果は指数的に良くなる場合がある。

色々取り替えたりして効果を確認するのが楽しみ。

3,神懸かり

音という感覚に頼るためかオカルト的な発言、部品がまかり通る。

マスコミや雑誌が取り上げると笑ってばかり居られなくなりなけなしの金を捨てることになる。結果は後悔とゴミが残るだけ。

超水と称するレコードクリーナー、無酸素銅線、機器が蘇るCD等々一見、科学的と思わせるところがミソ。

4,舶来

古来から舶来に弱いのは日本人の性。

国産を否定したり、コンテンパンに批判して舶来崇拝の非国民が多い。

舶来でもガレージメーカーですぐに消えるような品を持ち上げ輸入しアフターサービスはどうするのか。

5,部屋の模様替え

最後に行き着く所は部屋替え。

昔、ホーンスピーカーのオーデオルームを作るため家をぶち壊した美談?の主が居たが精神まで狂ってしまった。

余程の金持ち以外、好きなように家を建てたり改造するのは無理。

何事にも、ほどほどが肝要。

6,音楽を楽しめ

音を楽しむのではなく音楽(ミュージック)を楽しむ手段として

オーデオがある。主客転倒して音を楽しむのがオーデオと勘違いしているのが多い。

オルガンや大砲の音がスピーカーから出るわけがない。

音楽がそれらしく聞こえて楽しめれば最高。

音楽で無く、音が主目的ならそれでも結構。所詮趣味の世界は他人に理解できないもの。

7,お釈迦様の手

女房を巧く誤魔化して手に入れたとほくそ笑んではならぬ。

敵は先刻承知で家庭円満のため知らぬ振りをしているだけ。

狭い家でどんなに巧く隠しても隠しきれるものではない。

所詮、女房の手のひらからは逃れ得ないものと悟るべし。