AVフェスタ見学始末記

 

平成20年3月7日
脇田 隆夫


2008AVフェスタが2月23日(土)〜25日(月)今年も横浜パシフィコにて開催された。
昨年アマチュアのオーディオ自慢と称してアンプ、SP部門の自作コンテストがあり、石田さんがSP部門で応募したBAP式SPが見事入賞の快挙。今年も例会で鳴らしたプロトタイプを改良したSPが一次予選を通過、24日(日)11:30〜12:00がデモンストレーション当番だと聞く。三田さん、山本さんと早めの時刻、我孫子駅9:00に落合い応援に行くことにする。

ところが、前日例会終了後ほどなくして、一天俄かに曇り、霙に強風となる。夜半からただならぬ強風が吹き荒れて家が悲鳴を挙げている。天王台駅に着くと黒山の人だかり、強風の為常磐線ダイヤめちゃくちゃとのこと。やっと着いた我孫子駅もこれまた黒山の人。
何とか3人揃う。千代田線は動いているとのことで、取敢えず柏迄行く。やはり柏から先は運休。やむなく東武野田線で「オオタカの森」へ。つくばEXに乗り換えのろのろと安全運転で秋葉原まで。京浜東北線・東海道線は川崎・鶴見間で火災発生、強風にあおられ燃え広がりこれまた運休。山手線で新橋まで。既に11:00.横須賀線も遅れ新橋発11:30。石田さんの発表は既に始まったことだろう。のろのろ横須賀線で横浜、みなとみらい線で「みなとみらいへ」。やっと会場に辿り着いたのはなんと12:30、3時間半もかかりやれやれ。

早速オーディ自慢のブースに行く。「予定通り無事終わりました」と石田さん夫妻の笑顔が迎えてくれる。遅れて申し訳有りません、残念至極、試聴は出来ずに終わる。見ると石田さんのSPは紅葉をあしらった行灯で覆われ柔らかな灯りが殊の外上品である。SPの全体応募は62点、第一次では14点が残った由。仔細にみると皆力作揃いで、是非音を聴いてみたいものである。


急いで昼食を済ませ会場を見てまわる。先ず個別ブースを覗く。クボテックの大きなお椀を2つ重ねた様な中型システムでブルーノート系のLPを演奏中、3ウエイと思えぬきちんとした音像できっと位相が完璧なのだろう。ボイスコイル・ダイヤフラム・ラボがある、ボイスコイルをスパイラル状に巻きコーン紙としたもの。凄い発想であり、分割振動が無い為成る程澄んだ音がしている。次いで、広い会場に行く。ガレージメーカーの力作が多数並んでいるのだがまわりは喧しくてとても聴いてはいられないし判断出来ない。

予約を取っておいたソニー、パイオニアのブースへ向かう。ソニーでは最新デジタルアンプで3ウエイの大型フロアSPをお馴染みの三浦孝仁氏が良く響くバリトンの声で解説。夫々のSPは内部ボックスでセパレートされ材質も良いようである。確かに実に手の込んだ造りのエンクロージャである。こういったデモで一番参考になるのは試聴ソ−スである。選んだのはチェスキーレコード。流石である、しっとりした女性ボーカルは良質のホールで聴いている様である。最後が大植英次の展覧会の絵、たっぷりの低音の上に中高域が乗り透明感が見事で聴かせ真面目な音造り。パイオニアTADはこれまた大型3ウエイのフロア型。LPレコードを取り混ぜ朗々と鳴らす、ソニーと比べるとモニター的でなく寛いだ聴き疲れしない音の様である。
その後いくつかのブースを巡る、最新JBLは今一の音でがっかり。良く見ると部屋の調整が全く何もない。ソニー、TADは拡散板等で実に入念なルームチューニングが施されていた。教訓、一番大事なことはルームチューニング!! 

尚、不思議なことにどのブースも一切インシュレーターを使っていなかった。
最新ハイビジョンTVを丁寧にみる。プラズマ、液晶とも高品質化が顕著であり、液晶も動きに対しても良く追隋してきている。音も迫力があるが残念なのはソースが何処も今一である。風景・アクションものばかりで、オペラ・クラシック系は皆無。映像の目的とアピールの為かなと諦めたがTV選定には大いに参考になった。4時半迄会場で楽しむ。
帰りは朝方の騒動が嘘のように快適で瞬く間に我孫子、一杯やるお二人に後ろ髪を引かれる思いで別れて帰途に。明日は4時起きして志賀高原スキーに行くので。

後日、今回の石田さんは残念ながら入賞を逸したと聞きましたが、忘れられない1日でした。

以 上