2008年07月30日

オーデオ ラジオ 駄話し シリーズ その 第5話

あるオジサンの回顧録


ラジオ雑誌を始めて読んだのは初歩のラジオでした。今では廃刊状態のようですが随分ぼろぼろになるまで読んだものです。毎月出るのが楽しみで少しずつ悪い毒に犯されていくとは紅顔の小学生の少年はその時は気が付きませんでした。

 今でこそ回路図で部品の結線も頭の中で結べますが、初歩のラジオは実に克明な実態配線図が書いてある為、何回も見ていく内に段々良くなる法華の太鼓のたとえで、配線漫画を書ける様になりました。
 
今みたいな携帯のある時代ではなく電話も2家族が一本の回線をアース線を利用して交代に使用できる時代で多分A型交換機がNTTの局舎内で動作していたのでしょう。外の線も裸銅線の引いてあり碍子を何本も付けた電信柱でした。幹線道路はさすがに太いケーブルでしたが。もちろん黒電話が玄関の入り口に置いてありダイアルの所は指を入れてまわすタイプです。あの戻りのジーコと言う音は久しく聞いていないですね。呼び出し音もあのチリンチリンの音です。また聞きたくなりました。呼び出しベル信号は16サイクル(ヘルツ)で動作しているって知っていました?今のピロピロ音よりとても良いと思うのだが。   

 電話と言えば高校時代、アマチュア無線に目覚めた同級生が資本金の工面が付かず公衆電話の送話口を自宅近くの所から失敬し、送信用マイクとして使ったツワモノガいました。
 このマイクの欠点はカーボンマイクで、ある程度の電圧を与えないと動作しない事で彼の場合裸で接続して(はんだ付けが難しい)使ったため間違って唇をマイクに触れるとなんと(KISS OF FIRE)! と合い成りしびれると言うオマケ付でした。   コメント あの送話口の蓋はねじピッチが細かく取ろうとすると何回も回さないと取れません。これも教わりました。マイクをゆっくり傾けると出力に波の音がザーと出力されます。二回ばかりご利用したところで新聞沙汰に成り、話は闇夜のカラスとしたようです。もう40数年目の話です.時効でしょう。ちなみに私では断じてありません.ハイ。 

 電気吹き込みの始めに関しては、NTT時代の電話では通信の関係で人間の耳に一番良く聞こえるように3KHZ近辺にちょうど山が来るように周波数特性が考えて設計されてありました。ゼンマイ式SP盤再生のこれはホーン型のシステムに通じる所が有るような気がします。情報量の人間の耳に達する一番了解度の取れる所がこの周波数帯のような感じです。ボーカルの昔の録音はこの周波数帯の品位で聞きごごちが変わる気がするのは私だけでしょうか。SP盤再生時代の話です。

                                                 6回目に続く