2009年05月11日

オーデオ ラジオ 駄話し シリーズ

その第23話

あるオジサンの回顧録


  大いなる味は必ず淡し、とテレビの深夜番組でやっていたが、偉大なる音は必ず撓む,と言った所でしょうか?フルトベングラーの偉大な録音の中でゴホンと観衆の咳の音が入っているレコードなんて中々、現代の録音から言ったら、とても(タワン)でいると思いませんか。楽譜を頭の中に総て飲み込んだ、一演奏者は偉大なる指揮者に変貌してしまいました。

  世の中みんなデジタル化していく中で、未だにアナログレコードを何かの折に少しづつ見つけて手元のライブラリーに含めている私は時代遅れなのかと思ったら、朝の新聞のブランド紹介の記事で、ひと月に一回の開催でメーカーが銀座のショールームでオーディオの集まりを開いているのを記載されていました。AUDIO熱は昔に比べると随分冷めてきた気がしますが、(本人がさめている・・枯れている・・気が付かない)目に付かない分結構、人口的には大勢居られるのかもしれない。

  たまに新聞記事とか、趣味の紹介のコラム欄で結構、真空管AMPの愛用者の紹介があったりで、潜在的に、うようよと(ぽにょぽにょではない)隣の町会、街角、クラスで何人も楽しんでおられるオジサン、お姉さんが存在するのであろう。この間スーパージャンク屋でLPを漁っていたら、ごっそりお買いになっている御仁とお話が出来たが、彼は価値有る物のみ回収して生活費にしている方だった。趣味の世界ではなく失業した流れで始めたとの事。

  世知辛い世の中になって、趣味の世界が生活の一部の手段になってしまったとの事、芸は身をたすく、と言うことです。その場では狙っていた物は持っていかれました。ジャンクは見たら買え、が鉄則です。躊躇してはいけません。見逃したものほどおいしい物は(本人だけは勝手にそう思っている、他人から見るとごみ!)無いようです。何日かもっと早く手を出すべきだったと、・・後悔あとをたたず・・・です。

  仕事柄、お客様の家の中にあがることが多々有るので自然とAUDIO装置の方に目がいってしまいます。中には大変な金額がかかった装置もあれば、ラジカセで十分音楽を楽しんでおられる方も拝見します。随分話が合うなと思ったら同時代の歌謡曲のLPが大量に置いてあるご婦人がおられました。あの頃、はやりましたねー。で随分楽しく仕事をしたのを思い出します。                    

     24回に続く