2009年08月27日

オーデオ ラジオ 駄話し シリーズ

その第30話

あるオジサンの回顧録

 

  無い知恵を絞り、知識ある方に力を頂き、無い部品をオネダリして譲り受け、なけなしの資金を工面し、アルミのシャーシに腕力で無理やり穴を開け、あーでもない、こーでもない、と集めた ヤヨ、ヨロズ の部品をシャーシに縛りつけ、老眼鏡を鼻の下までずり落としながら、配線材をニッパとラジオペンチでひねくり回し、ゴホゴホとハンダの煙に咳き込みながら人生の百薬の長を一杯引っ掛けてフラフラと震える手を止めて、えいや!と配線するのはいつものセオリー、出来上がるのが楽しみなひと時、あなたもそうですか?

 さて、今回のAMPは なかなか手こずってしまっている、AAFCのクラフト派のハンダ付けに強い人の意見が大変参考になって、感謝しつつ何となく、忘れていたこと知らなかったこと、とすこしずつ思い出し勉強している状態である。色々な方法論、テクニックを教えていただけるクラブは大変ありがたいの一言である。

 一応ある程度少しづつまともな音が出るようになりつつある。残念ながらモノ構成でステレオにするのにもう1台製作しなければ成らない。前途多難である。この間に長年の付き合いのクラフト派のI氏の6L6を使用したAMPはとっくに短期間に完成してしまった。
このAMPは他のクラフト派の集団の自作AMPのクラブに年二回の夏の大会のテーマに間に合わせて作りあげ、会場に持ち込み一晩楽しんできた様子で中々良かったとのこと。

 始めの内は簡単に製作できると思ってから、随分と時間がたってしまった。部品集めから、部品に沿ったシャーシの大きさを決めて穴あけを済ませ、いざ組み立てて見たら、どうもいけない、無手勝流はいつもの事とは言ってもひどすぎた。雑誌に載っていたパソコンのシュミレートとはいっても実際の部品を集めて組み立てると同じ回路で組んでも作者によって音が違うのである。そんな事があるのか? と思うが実際そうなのである。AMP作りは化け物である。部品配置から音だしまで雛形の無いのはしんどい。

 AMP作りはいつも思うのだが、部品によっても微妙に出てくる音が変わるのである。今回終段にMT管を上下に6本ずつ計12本並べたOTL−AMPなのでトランスだけで当初9個も並ぶはめになり、シャーシの半分は電源でしめられて電源を作っているのかAMPを作っているのかわからん事になってしまった。合計14本もMT管とはいえ並ぶと稼動状態で 火の玉AMPになり冬場にはいいかも知れないが、消費電力より出力が10Wしか出ない非効率なAMPと戦っている今日この頃です。さてどうなるやら・・・・。

31回に続く