2010年010月13日

オーデオ ラジオ 駄話し シリーズ

その第42話

あるオジサンの回顧録

  
  ひょんな事から、日本コロンビアの少し古い、木箱スタイルのMT真空管を使用した、短波と中波の聴けるラジオを入手しました。 一応動作するのかしら?と、おそる、恐るスイッチを投入すると一応、鳴り出します。数あるセット物、ジャンクを長年手がけていると、ここでどんな動作をしてくれるかで、価値判断の元にお蔵入りするか、部品取りの物にしてしまうか?考え込みます。

 なじみの放送局のアナウンサーの声がだいたいのダイアル位置でNHKから始まって次々と聞こえてきます。すこしブーと言う音と共に鳴っていましたが、時間経過に伴いガリガリ音も始まりました。中で接触不良になっているようです。
昔のラジオはこの様な時はひっぱたくのが定番です。右の角をコツン。左の角をバシンてな具合です。アー良くなります、ではもう一発で、・・・元の木阿弥です。はい、みなさんもよくやりました?。修理をするのはAAFCの会員の一人のI氏に依頼しました。ここがこうで、あそこがこんなんで、どうもいけんのよ。・・・と言う按配で、頼んで仕舞いました。

 ダイアル糸の運びがOILの塊のお陰で硬いのはどうしたのかなと思ったら、選局するバリコンの保持機構である整形ゴムの劣化で、ゴム特有のクッションが損なわれて硬くなり、少しの真ブレが出ていたようです。部品はないかと問われましたが、あのタイプは何種類かあるのはわかるが、在庫は無いのは時代の変化、後生大事に取っておいても可塑剤の関係で中身はデレデレになっているはず。秋葉原にも見たこと無いなーの結論に達しました。とめているビスで締め具合を調整して、軸に対する芯だしを行い、糸かけの糸をスプリングの位置を調整して、なんとかうまく動くように修正したようです。

 真空管のソケットの接触もいまいちで、手直しです。突然のバリバリ音も、経年変化と真空管の温度上昇によって暴れていた、接触障害も酸化皮膜とソケットのスプリングの手直しで直りました。FUSEホルダーがトラブルです。昔馴染みのシャーシ取り付けのSATOの物が、貫通端子のところの上下で、道通がありません。秋葉原にも無いのです。
結局I氏が秋葉原の某あるお店でとても古いタイプのものを探し出し取り付けました。今まで当たり前に存在した部品が無くなっています、困ったものです。 

43回に続く