会員のSさんのご招待で文化の日の11月3日(木)方南町の普門館で開催された
「ジャパンプレミア 先行特別鑑賞会」を会員7名と鑑賞してきた。
パンフレットによると日独交流150周年記念としてジャパンプレミアが決定された。
昨年シンガポールで開催された演奏会をクラッシク界初の本格的3Dデジタルシネマコンサートをベルリン・フィルの全面的協力により実現したという。
サイモン・ラトル指揮 マーラ 交響曲第1番 「巨人」、ラフマニノフ
「交響的舞曲」が演奏された。
上映に先立ち作曲家 池辺晋一郎、元アナウンサー住吉美紀によるトークショーがあり映画の見所、背景などが語られた。
一階の座席の後ろに物々しいデジタル機器類がセットされていた。
ほぼ満席の聴衆の下で上映が開始された。 席は前から29番目の中央で場所は最良である。
3Dの映画は見たことがなく初めての経験である。
以前、銀座ソニーで沖縄の水族館の3D映画のデモを見たことがある。
大体想像通りのものであったが、遠近感が誇張され、指揮者やコンマスがすぐ傍にいるように見えたりするのは驚き。
またホルン奏者の弱音器を挿入する右腕の肘が、目の前に現れたのも驚いてしまった。池辺晋一郎さんが語ったように、コンサートの観客席から見るのとは大違いであった。
演奏は当然のことながらベルリン・フィルの素晴らしい圧倒的な音量、技倆に圧倒された。
管楽器の唖然とするような上手さ、コンサートマスターの梶本大進(試用中)の熱演、
指揮者のサイモン・ラトルの見事な指揮ぶりなど圧倒され、初回の選曲としては頷けるものであったと云えよう。
マーラーの分厚い重厚さを支える8本のホルンなど流石である。
ラフマニノフはシンガポールの市内や人物などがバックに挿入され観光案内的な映像であった。
マーラーの「タイタン」終了後、周りの人々が思わず拍手をしてしまったのはご愛嬌であったが、それ程臨場感があったという事であろう。
NHKがスポンサーになっているので放映されるかもしれない。
2011年秋から全国映画館で順次3D上映が始まるようだ。
興味のある方はご覧になられたら良い。
出来たらなるべく前の中央で3Dメガネは良く埃を拭いておくことをお薦めする。
TVの3Dも一時的であまり人気が出ないようだが、この映画が起爆剤になってクラシックも3D化が盛んになればこんな嬉しいことはない。