2012年02月14日

オーデオ ラジオ 駄話し シリーズ

その第64話

あるオジイサンのお話

  
 年の瀬も押し迫り、年末最後の仕事をしたのが29日の夜、さてさて一息、自営業の作業台を整理して普通なら鏡餅のかわいいのでも置くんだろうが、罰当たりのジジイは、やおら取り出したのが昨年自作した部品のテスト冶具、これもめちゃめちゃ忙しい時に、仕事先のお客様に今日、明日は無理ですとの賜り、アルミシャーシに穴を開け、お友達に秋葉原に部品調達をしてもらい、ひねひねと作り上げ、出所不明の資金で出来てしまった代物、顔もほころび新年の準備もせずに、コレマタ大枚投資して誘われるままにジャンク屋のおじ様から衝動買いしてしまった2台の測定器を並べ部品の選別を始めた。

 作業場のあまりの寒さに、灯油式音譜火―ターの いや、温風ヒーターの電源を入れたらなにやら焼けくさい、これはいかんと、玄関先の道端に引きずり出し、ドライバーで分解してみたら、中は送風ファンが引きずり込んだ綿ほこりで制御回路も見えず、燃焼周りも危ないことになっていた。ばらばらに分解して螺子を数えながら仕事は進む。なかなかの構造で、ぺらんぺらんの鉄板を器用に曲げて余計な部品は付いてなく、ビス止めのナットもなしに相手の穴にスピードビスで止めてあり、見事なもんである。カンシン カンシン。製造年月日を見たら2000年の代物、12年目であるとする干支でちょうど、一回りだった。 

 手入れ中に近くのおじさんが通りかかり、よくやるねーと、尊敬のまなざし・・・いやあきれた顔で声をかけて通過。曲がった部分もカナズチでたたき出し、ボデイラインも美人にし火入れ式。しばらく道端で試運転となった。12年目でお手入れ、久しぶりに動作確認・・・これでジジイは足元寒くなく正月趣味三昧。ただし、遊ぶ時間だけ灯油が無くなる。布団で寝正月の蓑虫ごっこのほうが燃料代はかからない。のんべー寝正月が、不健康ではあるが、室内ホビーの方がよっぽど不健康か?どちらなんでしょうかねー・・・・・。

 趣味の自作の最近のヒットは、アルミシャーシに穴を開け部品を組み立てるのだが、アルミの下地に無色のスプレーラッカーを吹いていたのを、お友達の話から、アルマイト処理をして、色も入れたのが長持ちするので、試みたらとんでもない値段ではなく、それなりの安さで出来ることが判明、10年持つことを考えればアルミが腐食するまでには製作者の寿命が先に来るお年頃になってしまっているので、シャーシの美人劣化度よりお迎えのほうが早そうな気がする。なかなかご機嫌な見栄え作品が出来たので今年からアルマイト加工の作品で攻めることにした。  家の中、誰かが騒ぐジャンクの処理? ソンナノハは来年ネ。 鬼が大いに(怒る)笑う 年末かな?                     

65回につづく