2012年03月19日

オーデオ ラジオ 駄話し シリーズ

その第66話    御 題     増  殖 

あるオジイサンのお話

  
 長年に渡り、自作のラジオ少年を続けていると、その人成りのジャンルの部品が集まってくるものです。紅顔の美少年?も何時しか、ジジイの領域に入り、人生50年なーんて、とっくに通過し、ジジイも、周りから見るとヒネジジイの観を見せ始め、いや、ヒネヒネ、ジジイとなりつつ、本人はそれさえも気が付かない状態で、いつまでも青春真っ只中驀進中である。

 いつまーでも、いつまでも。なんちゃった歌詞の曲があった様な気がする。この年になると、たしか?気がする。きっと、そうだ。確かに在ったのになー。ここにおいて置いたのに?・・・おいて置いたのは、当事者は、老いて置いたのに気が付きゃしません。
 
 ふと見渡すと、いつの間にか、ダンボールの箱が積み重なり、電気部品がごろごろと詰まって鎮座ましましている。無用の部品はいわゆるジャンク品で家人からは邪魔者でこまったちゃんの極みが同居している。箱の中は下らん電子パーツがごそごそと突っ込まれているが、ぎしぎしと無理やり押し込まれた部品も嫌がって文句も言わず入っておられる。
たいていこの手の部品は自然に増殖能力があるようで、1箱が2箱、2箱が3箱、・・・・・
増えるようだ。たぶん夜中に鼠算ほどではないが、気が付かんうちに、友を呼んでくるに違いない。

 結構、箱の中にあるのが真空管である。あれだけ、世の中に真空管があると、地球の空気も押しのけられて、地上からの空気層の高さに変化が生じることだろう。そういえば、オゾン層が薄くなっているそうな、ジジイの頭と、どっこいどっこいなのかしら。最近の異常気象も、真空管の作り過ぎか?最近排気した分呼吸が出来んようになった気がする。と、本人は何時までも元気な肉体とふいごを持っていると思い込み老化の進歩を自覚しないだけで、半田のヤニ煙を散々吸ったために、肺活量が劣化していることも自覚しないのである。天下泰平 春の脳てんの状態。

  天下泰平の真空管ひねもすのたり、のたり、かな。で、ヒネヒネといじくり回すジジイはニタリ顔で百年の恋に酔いしれる状態。7年目の浮気もせず未だに、集めておられる御仁のなんて多いことだろうか。ジジイは今宵もガラスだまを眺めて幸せな眠りに付くのであった。隣に家人が居なければもっと・・ シ ア ワ セ ・・・                           

第67話につづく