今日も仕事に行くために仕掛けた目覚ましが鳴り出した。体はまだ起きていないのに! ベッドの向こう側の窓辺のCDプレイヤーのタイマーが入って早く起きなさいと鳴り出している。カーテン越しの隙間から、今日も晴れていますよと、柔らかな朝日の日が差し込んできている。今日もあわただしいスタート
起き抜けに冷蔵庫から取り出した、食パンをトースターの口に2枚押し込んでから、電気ポットの中にミネラルウオーターを流し込んで寝不足の大あくびをして洗面台に向かうと、いつもながら少しはれぼったい顔が映っている。通販で購入した電動歯ブラシでお口の中は泡だらけ、滴り落ちないように途中で一回出すのがいつもの習慣。
昨日遅く24時間のお店に寄った安いレタスをむしりとり、フライパンの中に残り少なくなったベーコンの3枚を放り込む。少しだけソースを放り込んで食べるのが好きなんだけど入れすぎると焼け焦げてしまう、長年のタイミングで今日もうまく出来そう。
横から卵を割って入れたら黄身が2つも転がり出て今日はとってもラッキー。
そうこうする内お湯が沸いた、お気に入りのティーカップに紅茶の袋を入れてタイミングを計る、長く入れると出すぎてカップの底が見えなくなるぐらい茶色になってしまう、よく失敗するから手が抜けない。
フライパンの上で少しだけバターを入れて出来上がり、黄色い目玉がふたつ微笑んで私を見ている。食べてねと、最近のフライパンは焦げ付きが少なくて楽になったなー思いながら、買ったばかりのお皿に乗っけてみた。早く食べてねと卵さんが微笑んでいる。トマトケチャップで彩りしたらもっと喜んでいる。お腹に入ちゃうのにね。
後ろに流れるビバルデーの春の曲が終わりになりそう。時間が無くなる。急いで急いで とっくにパンはガチャって上に上がっている。後12分しかない。もう身支度は出来ているから目玉ちゃんから食べちゃおうね。
食べた残骸は流しに押し込んで後始末は帰ってから、少しだけ水浸しにしとくと後が簡単、目覚まし代わりのCDをとめて 忘れ物は無いのかなー?
戸締りしっかり、さあ今日もお出かけしましょ。
72話へつづく