私は青年期より 私の審美眼は正しい と確信を持ち この歳に至るまで何の疑いもなく生きて参りました
この審美眼は私の性格上誰にも公言することなく 密かに内心優越感に浸りながら ほくそ 笑んで居りました
最近 この審美眼が 正しかったのかと 考えさせられる事件に遭遇
昨年マレーシアのペナン島の 骨董店で 私の審美眼に合致した美しい
良いお顔の仏頭に遭遇
値段もタバコ五個分くらいで手頃 即御購入
帰宅後 展示のために台座を自作し 毎日眺めて 独り悦に入って居りました
仏頭は 多分模造品 材質砂岩 高さ14cm クメール人 ヒンズー教の物らしい
「仏頭ではないのでは」とAAFCの某氏からの指摘が頭をよぎるが 釈迦もヒンズー教の神らしい
我が家に来る老若男女の素人鑑定家に 自信を持って美しい像だろうとお見せするが 8割は否定的 2割は 多分気遣いで 美しいと言ってくれる
遠き友にも写真で自慢しようと 写真を撮るが 真を写すという写真の概念を覆し 私が美しいと思う姿を写真は写してくれない
私の審美眼は怪しくなってきた ハタと気付いた 私の音楽に 対する審美眼も もしかしたらと瓦解し始める
今まで慣れ親しんでいる音楽も 勘違いか
私の勘違いで行きついた 私の好きな曲は AAFCの皆様と比べて 守備範囲が 極端に狭い事です
クラシックが主で 30曲ぐらい 多く見積もっても50曲です
聴く曲は交響曲が主で 他協奏曲等少々ジャズも少しは
勘違いで特に好きな交響曲は ベルリオーズの幻想 ブラームスの4曲 シューベルトの9番 メンデルスゾーンの3番 ドボルザークの8番 チャイコフスキーの6番( この曲は義理もあるので ) サンサーンスの3番 シベリウスの2番 ベートーベンの9番( 9曲ではなく他番は最近脱落気味 )
又某氏から「モーツアルトが抜けてないか」と指摘されそう
ピアノ協奏曲は 嘘か真か 指揮者G・セルが ブラームスの好きな交響曲はと聞かれて答えた
ピアノ協奏曲2番( 又々某氏から声が飛びそう ) チャイコフスキーの1番 ベートーベンの皇帝 これらを飽きずに 繰り返し繰り返し 聴いております
苦手で殆ど聴かないのは 人の声( オペラ ミュージカル 合唱 )です
ベートーベンの9番(合唱)も 第4楽章は3度に1度は ベートーベンに申し訳なく思いながら 御遠慮させていただいております
音楽を聴く環境は 最初1930年代に現れた電気式アナログ教に1960年に入信し 大いに楽しみ遊び その後1980年代に出現した新興宗教CD教に迷わず改宗 20年間敬虔なCD教徒
その後2008年に古巣のアナログ教に再改宗し 早速 中古アナログ教具を調達し キャビネットの自作に始まり プレイヤーの固定用ビス穴1ヶ所に自作ストロボライトを仕込んだり ドライカーボンにも傾倒し 良かれと思う30ヶ所ぐらいに仕込み 試行錯誤しながら楽しんで居ります これも又 勘違いか
勘違いでも 審美眼や アナログ教は れっきとした宗教 信ずる者 私は 大いに救われております
★ アナログは 自作の為の 隠れ蓑 作るにかまけ 聴くに至らず
★ オーデオは 勘違いでも 楽しんだ この勘違い 勘違いかも
★ 願がわくば 仏頭眺め 秋死なん 我が厳選の 音を聴きつつ
次の28番走者は 山本一成 様に お願いします