クラシックコンサートに関するアンケートに答えて
2006年12月吉日
福田 郁子


1.いい音でいい音楽を聴くと貴方の心や体にどんな変化が起きますか?

体や心のもっと奥の魂の存在のようなものを意識します。心の琴線に触れるという言葉がありますが、歌でも バイオリンでもピアノでも名演奏をじっくり聴いている時 作曲家と演奏家の思いというか感覚が魂に直接響いてきて共鳴する感じ なんともいえない恍惚とした世界に浸れる瞬間ーー音楽の醍醐味とでも言ったらよいのでしょうか 何か懐かしいような 日頃忘れている本来の自分に帰れたような 安堵感 心のあらわれる思いがします。

2.クラシックの魅力はなんですか?

音楽の魅力の一つには 聴く者を世界中のどこにでも どんな時代にでも 瞬時にタイムスリップさせ 一時その音楽の世界に遊ぶ心地 楽しさを与えてくれることだと思いますが、クラシックの名曲は特にその幅と奥行が一段と深く―味わい深い世界に私たちを浸らせてくれるように思います

3 クラシックのひそかな楽しみ方を教えて下さい。

私の場合オーディオサークルに入って4〜5年になりますが、毎回お当番の方々が聴かせて下さる曲の中に今までかつて聴いたことのない素晴らしい曲に出会うことがあり そんな時は宝物を又一つ見つけたような喜びを感じます。私は友人達を自宅に招いて音楽を聴きながら食事をすることが好きなのですが 最近そんな時の為にと好きな曲をジャンル別にまとめてコピーし自作CD(“私の好きなヴァイオリン曲集”“私の好きな女性ボーカル集”等々)を作ったり 友人にプレゼントしたりして楽しんでいます。
(クラシックに全く興味のなかった友人達がクラシック大好き人間になってくれたりで本当に嬉しいです)


4クラシックを好きになったきっかけはなんですか?

子どもの頃バイオリンを少しばかり習ってはいたのですが、中学生の頃 父がある日レコードを3枚(ハイフェッツ奏するツゴイネルワイゼン、ベートーベンヴァイオリン協奏曲、メンデルスゾーンヴァイオリン協奏曲)買ってきてくれて その日からかなりの年になる迄 毎晩必ずその3枚のレコードの中から聞きたいものを一曲選んで枕元に置いてあった小さなプレイヤーで聴いてから寝ることが習慣になっていました。その日の心境と演奏を共鳴させながらしみじみと聴き入っていたわけですが、今でもこの3曲の音色に触れるとあの多感な頃の色々な想いが懐かしく思いだされるのです。

5.クラシックを聴くようになってから、何かいいことはありましたか?

心が感じやすくなった。自然や人の心 色々な物や事柄や出来事 を敏感に捉え 深く味合えるようになったような気がします。

6、もし、クラシック音楽が、この世からなくなったらどうしますか?最後の樂曲を教えて下さい

なにか味気ない 今一つ物足りない日々になるでしょう、一つ選ぶのは難しいですが好きな曲をいくつか挙げるとすると。。。。。
チャイコフスキー、シベリウス メンデルスゾーン モーツアルト(NO.2)等のバイオリン協奏曲  
サラサーテのチゴイネルワイゼン  ショパンのピアノ協奏曲1  ラフマニノフのピアノ協奏曲2,3 前奏曲   
ブルッフのスコットランド幻想曲46−1,2  ドボルザークのチェロ協奏曲、スラブ舞曲−2 ラロスペイン交響曲21−4   
ブラームスの弦楽6重奏曲2楽章  ハンガリアン舞曲 etc.  
でもやはり人生の最後に聴きたい曲を挙げるとすると やはり モーツアルトのレクイエムK626  でしょうか?


7.クラシック音楽を聴くことで、快感が全身に走るのはどんなときですか?具体的に教えて下さい。

一流のバイオリン奏者の演奏中 巧妙な弓使いの間に間に聴こえる 長い伝統に培われた深みのあるヨーロッパ調のセンスに満ちた音に触れた時、今ヨーロッパの石畳の街角等を歩いていてどこからか流れてくるバイオリンの音色に心を奪われているようなそんな錯覚が心をよぎリ何ともいえない感慨に包まれます。

8.オーディオに凝りはじめたきっかけは何ですか?

凝っているという程熱心ではありません。 オーディオサークルに入ってからメンバーの方々が家に招いて下さって色々なオーディオ装置を見せて下さり聴かせて下さるうちに 自分も揃えたいと思うようになりました。 なるべく生演奏に近く 聴かせる力があって 煩くない音のものがほしいと半年近く色々な店を回って色々な機器で視聴するうちに音の聞き分けが少しずつ出来るようになってきました。


9.ご自宅のオーディオ機器の総額はおいくらですか?

定価で120万円位。実際は割り引いて下さったのでもっと安く買いました。

10.CD.LP は何枚ぐらいお持ちですか?

LPはほとんどありません。  オーディオ暦が浅いので CDは130枚位です。 しかも自分で買ったものはあまりありません。大体はオーディオ仲間の方達が貸してくださったものや図書館で借りてきたものの中からどうしても残しておきたいものだけをコピーさせて頂いているうちにたまってきました。その他ラジオのFM放送の音楽番組で流してくれる曲をカセットに吹き込んだりして楽しんでいます


11.生演奏と素晴らしいオーディオの音、どちらがお好きですか?

やはり生演奏の方が良いと思いますが聴く場所によって差があります。 その点好きな器機で聴くオーディオの音の方がより良く感じられる場合もあります。

12.ご自宅にはどんなオーディオ設備がありますか?

スピーカー(タンノイータンベリー) アンプとプリアンプ CDプレーヤー(ローテル) チューナー(ケンウッド) カセットデッキ(ナカミチ)
オーディオルームは洋間12畳と和室6畳のつづき間で、普通のリビングルームとして使っています。洋間の床は無垢のなら材の板張り ガラス使いの多い食器棚や本棚等 所狭しと並んでいるのですが それらが微妙に響きあい 良くも悪くもオリジナルな(自分らしい)音になっているのではないかと思います。

13.コンサートにはどのくらいの周期で行きますか?

そんなに行く方ではありません。年に7〜8回行けば良い方です。 

14.コンサート CDなど、クラシック音楽に月いくらお金を使いますか?
  
CDなどは先程も申し上げた通り友人や図書館から借りてコピーしたりして聴いているだけで今のところ手一杯ですし 演奏会も芸大のコンサートなどに主に行くのであまりかかりません。  むしろ友人に プレゼント用に差し上げる為 自作CDを作ったりしているので CDRや 印刷代等々 時間と手間と雑費が少しかかる程度です。

15.オーディオ機器には年間いくらお金を使いますか?

一度に必要な装置を全部揃えて以来 今のところはまあまあ気に入っているので ここ3〜4年位は1銭も使っておりません 

追加要望事項

CD売り場に行くと若い子達が沢山群がっているのに クラシック音楽のものを探したり買っている光景をあまり見たことがありません。みんな折角音楽を求めているのに可哀想と言うか残念でなりません。子どもの頃からもっと親しみやすいクラシック音楽(学校では運命とか未完成とか有名だけれども難しいものしか聞かせてもらえなかった)に触れる機会があったらもっと日本の青年達の感性もかわったものになるだろうと思います.そういう意味でも良い番組作りどうぞ頑張ってください期待しております。