第1回分科会として標記「サウンディーズ第1集、第2集」を鑑賞しました。
第1集:スウィング黄金時代のスターたち 57分
第2集:シンギング・スター大競演 52分
1940年代前半のアメリカは、テレビやビデオの登場以前で、映像メディアの主役は映画であり、音楽メディアはレコードとラジオの時代であった。
その頃ホテルや酒場にダイム(10 セント・コイン)を入れて音楽と映像を楽しむAV装置(サウンディーズ)が登場した。
人気楽団や歌手の演奏・歌唱をフィルムを装填した映像付き
ジューク・ボックスで、一曲の長さはSPレコードと同じ約3分、
中々の人気を呼んだが1949年にテレビが実用化され、以後
人気を奪われ、このジューク・ボックス用に作られた音楽短編映画はやがて姿を消した。
長い眠りの後、ビデオ時代になりサウンディーズに残された演奏・歌唱はスウィング黄金時代後期のトップ楽団デューク・エリントン、スタンケントン等の有名楽団、コーラスのミルス・ブラザースや若き日のナット・キンング・コール等々歴史的にも貴重なものが多く、また曲の多くはスタンダード・ナンバーであり、今日の音楽ファンでも十分に楽しめる内容であるとして1980年代にビデオ化された。
今回、鑑賞した第1,2集では大御所サッチモを始め、レス・ブラウン楽団で歌う17才のドリス・デイ、さらには名作西部劇「シェーン」で主演の若きアラン・ラッドが歌うシーン、ジーン・クルーパ楽団で歌うアニタ・オデイやホーギー・カーマイケルの自作自唱等が紹介され、最後はスタンケントン楽団で歌う若き(20才?)ジューン・クリスティで終わる正にお宝映像のオンパレードでした。
終映時には、期せずして会員からの拍手が起きた鑑賞会でした。
なお、今回鑑賞の映像ビデオ(LD)は佐藤温夫氏の提供によるものです(後藤記)。