AAFC

旧村川別荘  SPレコード鑑賞会

2013年11月30日
2013年12月1日
イベントレポート
執筆 : 佐藤 久男

 

我孫子市教育委員会との共催で我孫子市史跡の旧村川別荘でSPレコード鑑賞会を11月30日(土)、12月1日(日)に開催した。 

 SPレコードの蓄音機は会員の小笠原さんの自作のもので既に会員にはお馴染みのもの。
 1920年代の蓄音機の部材・部材を集めて制作され、ホーンはボール紙と和紙で作られ、内側にはバイオリン用のニスが塗布された風格のある蓄音機である。
  針はサボテンの刺を使用し柔らかい昔懐かしいセピア色の音色で、信じられない程の美しい音と音量である。

 昼過ぎに山本さんと小笠原さんのお宅に伺い、貴重な蓄音機とレコードを車に乗せ旧村川別荘に向かった。
 手賀沼を眼下に見下ろす山の手の中腹にある別荘は、周囲を松などの樹木に囲まれ紅葉したもみじが彩りを添え素晴らしい環境である。


 新館が会場で鉄筋コンクリートの土台の上に大正12年(1923年)に作られた和風建築で、大きなガラス窓を持った長テーブルのある寄木作りの洋室である。



隣は大きな洋室で間仕切りのガラス窓を取り外すと30人ほどの収容できる。
裏側に寝室として使われた小部屋があり、小物が展示してあり関係者が控えとなった。



 市が近隣の史跡巡りを行い、その終着場所が村川別邸に設定されていたので参加の皆さんはそのままコンサートに直行され、両日で約30名近い方が参加された。

 時刻前から見学者の方、ポスターなどで鑑賞会に来られた方々などが、三々五々集まったので開演前に持参のSPレコードをお聴かせした。
 初めてSPレコードを聴かれた方、ホーン型蓄音機が初めての方が、素晴らしい音色と、電気を全く使用していないのも拘らず大きな音量に驚いておられた。

 初日の30日は立ち見の方もおられ約70名、二日目は50人ほどの満員で皆さんがSPレコードによる音楽と音を楽しんで下さった。

 蓄音機の操作は小笠原さん、解説は後藤さんのお二人で1時間の中で往年の名演奏家 による名曲を聴いていただいた。カルーソー、シャリアピン、カザルス、リッチなどのクラシック、ボアイエ、ダミアのシャンソンに、三味線の春雨(端唄)など盛り沢山の曲をご披露した。



 ガラス窓から陽が差込み、紅葉の美しい樹木が望まれる雰囲気満点の会場に響き渡る美しい音色は、まさに至福のもので、大正時代の建物、明治・大正時代レコード録音と相まって時代を彷彿と思わせる貴重な体験であった。





 終演後も蓄音機についての質問など多くの参加者が蓄音機を囲んで余韻を楽しんでおられた。

 予想以上の聴衆を集め、大きな関心をいただいたので教育委員会の方々も喜んで下さり今後もAAFCの協力を要請された。
 会としてこれからも市と協力してこの種の催しにより市民の音楽生活に役立って行きたい。
 会場には大勢の会員が来て下さり盛り上げて下さった。

 ポスター作成、会場整備、運営など我孫子市教育委員会の皆様には心から御礼申し上げる。ご協力を厚く感謝申し上げる。

以上     

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