AAFC

ショパンコンクールの優勝者たち
(第6回)

2018年1月28日

分科会資料
担当:池田 充宏

 

第9回コンクール 1975
優勝者 クリスチャン・ツィメルマン(1956-)ポーランド

(1)略歴
・ 1956年ポーランド南部のシロンスク県カドヴィツェの隣町サブジェで生まれる。

・ 父親は工場の設計技師として働くかたわら、プロのピアニストとしてレストラン、バーや結婚式などで演奏していた。

・ 5才の頃より父からピアノを習い、7才でカドヴィツェ音楽院のアンジェイ・ヤシンスキ教授に師事した

・ 1975年第9回ショパンコンクールで優勝、翌年ポーランドのピアニストの大先輩であるA.ルービンシュタインにパリに招かれ研鑽を積んだ。

・ 1977年ロンドンで演奏会デビューした。その時のプログラムにはショパンのみならず、ベートーヴェンやブラームスも取り入れられており、「脱ショパン弾き」が方向付けられていた。以降、全世界で演奏を行う。

・ 1976年ドイツグラモフォン社と専属契約を結び、カラヤン、バーンスタイン、ジュリーニ、小澤等の指揮者とステージ、録音で共演。

・ 1978年初来日、以来約20回に渡り来日し、100回以上の公演を行っている。
  親日家であり、月島の長屋を買い取り日本における居住としている。
  2011年の東日本大震災時には東京に滞在しており、被災者支援の為のチャリティーリサイタルも行っている。

・ 完全主義者として知られており、個人用ピアノを持ち歩き、自ら調律する。
  また、録音もなかなか発売OKを出さないことで有名である。

・ 1995年のショパン没後150年を記念し、ピアノ協奏曲の再評価を目指してポーランドの30才代の奏者を中心に「ポーランド祝祭オーケストラ」を組織し、自ら指揮者として協奏曲の新しい観点からの演奏を行い、2年間欧米で公演した。

・ 正確無比な打鍵、美しい音色、広いレパートリー、知的な解釈が特徴で、現在世界の音楽界で最も高い評価を得ているピアニストの一人である。

 

(2)プログラム

① ワルツNo.2変イ長調 op34-1「華麗なる円舞曲」
     (1975年録音 4分33秒MUZA)

② アンダンテ スピアナートと華麗なる大ポロネーズ op22
     (1980年録音14分53秒DG)
     C.M. ジュリーニ指揮 ロサンジェルスP.O.

③ ピアノ協奏曲 第1番 ホ短調 op11 第1~第2楽章
     (1999年録音 37分00秒DG)
     K. ツィメルマン指揮 ポーランド祝祭O.

④ 舟歌 嬰ヘ長調 op60
     (1987年録音 8分54秒 DG)

⑤ シューベルト作曲
    ピアノ・ソナタ No 21 変ロ長調 D960 第1楽章
     (2015年録音 10分程度 DG)

⑥ ブラームス作曲
    ピアノ協奏曲 No 1 ニ短調 op15 第1楽章
    (2004年録音 15分程度 DG)
     S. ラトル指揮 ベルリンP.O.

⑦ バラード 第4番 ヘ短調 op52
    (1987年録音 11分54秒 DG)

⑧ シューベルト作曲
    即興曲 No 3 変ト長調 D899-3
    (1990年録音 6分20秒 DG)

以上    

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