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旧井上邸SPコンサート(第3回)記録

2019年6月15日

分科会資料
記録 : 脇田 隆夫

 

我孫子市教育委員会から3回目となる旧井上邸でSPコンサート共催の提案あり。
昨年旧土蔵の修復工事が完成、ここで開催かと思いきや、母屋で如何と?
一昨年は新土蔵で開催したが、思いのほか音が籠り音質的には今一だった。
母屋なら嘗て実施の際、佇まい、音色共に歴史的建造物に相応しく溶け込んでいたので大賛成。

演奏曲は改元のころ、旧漉場、外塀、裏門、新土蔵などが建てられた、明治末期、大正、昭和初期の古いレコードによる。大正から昭和初期はラッパ吹き込みから電気録音に変わった時でもある。

事前準備は「広報あびこ」による広報、ポスターは市教委が担当。
当方はプログラム作成と若干のポスター・チラシ展示。

明日は土砂降り、しかも強風の天気予報。
前日に蓄音器を搬入しておくことも考えたが、最近の天気予報は可成りオーバーな表現だし対策をすれば大丈夫と当日の搬入とした。
予報が当たり、風は無いがやや強い雨。

図書館の蔵だしCDを300枚ほど市の方が用意、お好きなものどうぞお持ち帰り下さいと。土間、入口はCDだらけ。

10時半雨の中入場者は2名、市関係4名、当会会員13名。これで母屋の土間はほぼ満席。

 

蓄音器は小笠原会員手製のラッパホーンの付いたもの。江戸末期手賀沼干拓の偉業を手掛けた旧井上邸の黒光りする歴史的建造物に鎮座した飴色ホーンが如何にも相応しい。
解説は塚田会員。
カルーソのラッパ吹き込みからスタート。音量は十二分で朗々と鳴る。
我孫子ゆかりのアルト歌手柳兼子の詳細な解説も初めて耳にすることばかり。

声楽の名唱から器楽へ。更に小唄勝太郎、市丸とバラエティーに富んだプログラムで11曲1時間があっと言うに過ぎた。

午後の部は13時半から14時半。午前と同様のプログラムによるコンサート。
午後開演のころ、雨は本降りに。もうお客様は無いのかなと思いきや、30名近くの入場者で土間は一杯となる。

当会会員も多数応援に駆け付け、熱心な市教委の方々と運営にあたる。
撤収は風雨強く翌日にした。

演奏会前後には市教委辻さんが母屋を特別解放して案内と説明。
先人の偉業に触れ建築物保存にかける我孫子市の姿勢に関心が高い。

昨年BS朝日「100年名家~築100年の家を訪ねる旅~」で旧井上家が放映され、市教委辻さんが上手に説明にあたったが、もっと知って欲しいもの。

この歴史的建物でSPコンサートが出来たことは誇りでもあり、今後とも発信していきたいものである。

終わり   

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