武蔵野音楽大学楽器博物館を訪ねて

AAFC エッセイ 探訪記
訪問日
2011/07/14
文  章
佐藤 久男
 写真提供  
赤田 勝彦   佐藤 久男
 編  集  
堀端 俊雄
 


   7月14日(木)の猛暑の中、西武池袋線 江古田にある 武蔵野音楽大学楽器博物館を見学した。
副会長の山本さんのご推薦である。
  我孫子駅で集合し、後は現地集合などで12名の参加を得て駅から5分の江古田キャンバス内の楽器博物館に到着した。
  構内の奥まったところにある瀟洒な3階立ての建物が博物館である。
入場料は無料で学芸員の若い女性が解説、試演をしてくれた。

 

  パンフレットによると昭和35年に楽器陳列室として設置され、昭和41年故水野氏から邦楽器資料の寄贈を受けたのを契機に博物館として改組されたと言う。
昭和53年には入間キャンバス、平成5年にはパルナソス多摩にも 博物館、展示室が設けられ 現在に至っている。

収蔵資料は楽器、楽器付属品、装置、器具類、その他の音楽関係資料の4部門からなり 総数は5,000点を超えると言う。

 一階は広い床一杯に各種のピアノが置かれ調律されて何時でも演奏可能になっている。

 バージナル、チェンバロなどの初期の鍵盤楽器からプレイエルなどショパンが愛用した 種類まで揃っている。圧巻はビクトリア女王がナポレオンⅢ世の結婚式に記念品として 贈呈されたクルミの豪華な彫刻の付いたナポレオン帽子型のピアノである。
シューマン夫人で有名なピアニストであったクララ・シューマンが使ったグランドピアノなど歴史的な名品もある。

 
シューマン夫人クララに贈呈されたグランドピアノ
 

年代に合わせてクララの代わりに弾いてくれた学芸員

   
 
フォルテピアノ (ベルの鳴る特殊ペダル付
 
ナポレオン帽子型ピアノ(V女王からの結婚祝品)
   
鍵盤の色が逆になっている変わり種ピアノ
こんな鍵盤で弾けるピアニストは?

 
2階は弦楽器、管楽器が各室に分けて展示されている。 ピアノのように学芸員はいないので見学だけである。
名前だけ知っていても初めて見るものなど面白い。

 3階は和楽器を初め民族楽器が展示されている。

 ゆっくり見ていればあっと言う間に時間の経ってしまう。 これだけのコレクションの購入、維持・管理は大変だと思う。
  入館料が無料というのも日本では珍しい。当日は他に入場者は数人程度なのは勿体ない感じである。その代わりゆっくりと見学が出来た。

 機会があれば入間キャンバス、パルナソス多摩の博物館、展示館も見てみたい。
楽しく有意義な午後を過ごすことが出来た。

以  上