喜怒哀楽亭訪問記

AAFC エッセイ 探訪記
掲載日
2012/6/20
写 真
越川  健
文 章

新田 不二雄

 


  喜怒哀楽亭は、名門コースで有名なゴルフ場近くの、静かな住宅街のY邸二階にある。店に入ると、吸音材と反射材が、要所、要所に施されており、響きに対するオーナーのこだわりが、ヒシヒシと伝わってくる。

  喜怒哀楽亭の訪問は何度もあるが、今回はっきりしたことがある。
ここのオーナーとは、オーディオに関する出発点は、ほぼ一緒。音楽が好き、音にもこだわりが十分ある。と、ここまでは良いのだが、出で来る音の方向性が、まったく違う。私のシステムが存在感と力で押してくるのに対して、オーナーの音は、優しく包み込まれる感じである。これを実感しました。以前よりオーナーは、事あればホールトーン、ホールトーンと言っていたが、今までは、何かしっくり来なかった。でも今回は違った、私の見解であるが、システムがオーナーの理想に一歩近づいたと思われる。

  

   

まあ、こんなことを書くと、眉間にしわを寄せながら聴いていると思われるが、アルコールを飲みながら、ワイワイ、ガヤガヤ、毎回楽しいひと時を過ごさせていただいている。

オーディオは迷路みたいなものではあるが、人それぞれに出口がある。オーナーのたゆまぬ努力に、乾杯。

以 上