5月の曇天のある日、古くからの友人F氏邸へ、F氏を通じて知り合ったO氏の車で訪問した。
我が家から片道60㎞の距離、1時間ほどである。久しぶりにO氏ともお会いしたので、道中オーディオ談義に夢中で遠出も気にならずに到着。F氏のお宅は穀倉地帯の中にポツンとあり、2階にオーディオルーム(階下は倉庫)があるので、周りを気にせず音楽が聴けるマニアとして十分な環境である。約10畳超の部屋で、設計段階から測定器を使い音響特性を考慮した申し分のない部屋になっている。ところが、F氏はかなりの腕前のスピーカー自作派でその作品郡が部屋中に満ちており狭く感じるほどである。
実は小生は既に何回(10回ぐらいか)もその新作が出来る度にお伺いしているのだが、前回その新作が出来上がったという事で聴かせてもらいに訪問した。
今までもその仕上がりにはいつも感心していたのだが、その時のシステムは素晴らしいバランスで鳴ったシステムであった。帰宅してからもその音が耳から離れず、再度聴かせてもらいたいと、小生からお願いしての訪問である。
その音は全ての音の芯がしっかりしており、奥行きの空間表現も十分、低音部は能力があるのに抑え気味にしている。
その低音部はマルチアンプ駆動、中音以上はネットワーク構成である。スピーカーユニットは全てJBLなのにそれらしくないクラッシック向きの音に仕上がっている。ご自身もそのように言っているので間違いないだろう。
兎に角、バランスが良いので聴いていて非常に気持ちが良い。又、写真にある通り手作りのスピーカーキャビネットは塗装の良さも含めてプロ級である。