浜松にアバンギャルドを聴く

 先月(10月)の下旬、大阪出張からの帰路、予てから機会があったらばと思っていた噂の浜松のアバンギャルドを聴く為に、わざわざ浜松に立ち寄りました.駅から歩いて8分程度の駅前大通りから横にそれて間もなくの場所にヨーロッパ風の洒落たレンガ造りの建物である、目指す喫茶店「トゥルネ・パージュ」がありました。

中に入るとホテル程広くは
ありませんが清潔感漂う
エントランスがあり、その
先のレンガ壁の前に
アバンギャルドの最上級品
(スピーカー総額で
1800万円の代物)が
デーンと鎮座しておりました.
ところが意外や意外
7メートル程の天井の高さが
あるので大きいスピーカーに
違いは無いのですが視覚的
にはそれ程大きくは感じ
ませんでした.

螺旋階段を昇った2回にも桟敷風の聴取スペースがあり、正にアバンギャルドで音楽を聴く目的だけにあるというオーディオ、音楽ファンには有り難いお店です.こんな店を持てたらなんと幸せだろうか。私の「喜怒哀楽亭」なんか、その違いを考えるとなんと虚しい事か・・・・・・。

気を取り直して先を行きましょう.その構成はツイーター/ミッド/ローミッドレンジのホーンスピーカーと1個200万円のやはりホーン型のアクティブサブウーファー(それぞれパワーアンプが付いているスピーカー)が6個を積み上げてあります.アンプはアキュフェーズのプリ(型番忘れました)とメイン(A−60)、アナログ中心で、CDプレーヤーは一応エソテリックが置いてありました。かけている曲のジャンルはJAZZが全てで、壁の棚にはファンが喜びそうなLPが何百枚か飾ってあります.

肝心な音ですが、意外にもその威容とは違って低音をあまり効かせず、おとなしく鳴らしておりました。空気感はやはり魅力あるものでした.クラッシックソフトを聴けなかったのが残念です。雨の日なら持参したクラシックCDを聴くことが出来るそうです.―その理由を聞き逃してしまい、釈然としない思いが残りましたが。

美人の若き姉妹(矢野さんと言う:オーナーか?)が切り盛りしておりましたが、自慢のコーヒーは暖かさを逃がさないようにキルト風の布で巻かれたポッドに入れて運ばれてきました.カップで2〜3杯飲めます。小さな菓子も添えてあります。(1ポッド¥800)おいしいコーヒーでした.

わずか1時間ほどの滞在でしたが多少興奮気味の楽しい時間でした.帰りには近くの老舗の鰻屋で名物の鰻とビールと余韻を味わい帰路につきました.

                       東我孫子 山本

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