ワルトビューネ・コンサート2008

AAFC例会資料

2017/01/08

担当 : 大久保 貴枝子

 

グスターボ・ドゥダメル指揮 ベルリン・フィル

曲紹介

1 ヤンセマヤ (レブエルタス作曲)

メキシコの作曲家シルベストレ・レブエルタスの代表作である交響詩「センセマヤ」です。
メキシコ版「春の祭典」ともいわれる大迫力作品。曲は調性的ではなく旋律と呼べるものも特になく、リズム主体に短いモティーフを積み上げる手法を取っています。メロディーで音楽を聴く傾向の強い日本人には少々とっつきにくいかもしれません。

2 ブラジル風バッハ 第5番 (ヴィラ・ローボス作曲)

ソプラノ独唱とチェロ8本という珍しい編成で演奏されています。ブラジル風バッハは全部で第9番までありますが、その中でも断トツに有名なのがこの第5番です。ヴィラ=ロボスは1959年まで生きたれっきとした20世紀の作曲家ですが、バッハを深く敬愛しており、そのバッハ風の組曲を祖国ブラジル風にしてつくったのがこの「ブラジル風バッハ」です。(原題をそのまま読んだ「バキアーナス・ブラジレイラス ( Bachianas Brasileiras )」とも呼びます。)第1曲「アリア」は、ソプラノ独唱が歌詞がないヴォカリーズで切ない気持ちになるような主旋律を歌い上げています。

3 ダンソン第2番 (マルケス作曲)

メキシコの作曲家ダンソンは1950年生まれ。 ≪ダンソン第2番≫(1994)は大変に有名な曲で、メキシコの “第2の国歌”と称されるほど。

4 ア・フェゴ・レント (オラシオ・サルガン作曲)

ベネズエラの若手指揮者ドゥダメル(1981年生まれ)は世界中でこの曲を演奏しています。混沌の中からなにかがゆっくりと形をとっていくさまを音楽にした曲。作曲者はあまりこの曲が好きではなかったようですが、彼の代表作であり、現代の多くの音楽家たちも好んでこの曲をとりあげています。

5 ベルリンの風 (パウル・リンケ作曲)

「ベルリンの風」は、ワルトビューネ野外音楽堂でやるピクニックコンサートの最後に演奏する定番曲で、ウィーン・フィルの「ラデッキー行進曲」に相応する聴衆参加の曲だそうです

1981年南米ベネズエラ生まれ。
母国で「エル・システマ」という音楽教育を受けた。
1975年にはじまった「エル・システマ」は、
貧困層の子供たちから希望者を募り、
無料で楽器を与えて、音楽教育を広く開放した。
当時のことを、ドゥダメルは
「音楽が私を救ってくれました」
と語っている

                            ベルリン・野外音楽堂

 以 上

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